2023 Fiscal Year Research-status Report
住民主体の観光地域づくり推進に向けた色の活用による地域学習プログラムに関する研究
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22K18105
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
平田 徳恵 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 特任准教授 (90802942)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 観光地域づくり / 地域ブランディング / 地域学習 / 地域資源 / 色彩 / 住民参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,色を活用した地域住民の観光地域づくり自分事化プログラムの開発と実践,そして,その評価である。地域住民自らが地域資源について学び,抽出した色に地域資源の意味を付与し,作成する地域色集を「地域色パレット」と定義し,これを住民参加のワークショップにて作成する。 2023年度においては,前年度の研究対象地現地調査やステークホルダーへのインタビュー調査の結果を基に,目的2:「地域色パレットを用いた地域住民による地域資源の自分事化プログラムの実践」を達成すべく,地域住民の意識変容を引き起こす地域色パレット作成のためのワークショップをデザインし実践した。具体的には,前年度に地域色についての現地調査を行った千葉県夷隅郡御宿町において,まず,地域内の研究協力者と共に地域色研究会を立ち上げ,研究対象地の地域色や特徴的地域資源について地域内外関係者からWebアンケートにより収集した。そのうえで,世代やジェンダー,業種を超えて活用可能な色を入口とした新規的地域学習プログラムの社会実験として,御宿地域色ワークショップを企画した。第1回を2023年12月に,第2回を2024年2月に開催し運営した。地域住民の意識変容に関するアンケートは,各日のワークショップ後に当日の参加者に対し実施した。 また,地域資源の学びに関する調査については,国際環境認証ブルーフラッグの活用を梗概としてとりまとめ,2023年度日本建築学会大会において発表した。当該年度における前述の目的2のとりまとめとしては,「地域色ワークショップによる地域資源学習と地域プライドの醸成-千葉県夷隅郡御宿町における実践を通して-」と題した梗概を,2024年度日本建築学会大会学術講演会のオーガナイズドセッションに投稿,当該研究の一部を選抜梗概として発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画においては,前年度に国内外における現地調査を行う予定としていたが,研究計画の一部について実施計画を変更し,数事例の国内におけるフィールド調査や国外事例についての文献調査を行い,得られたデータから,地域色ワークショップのデザインを行った。 当該年度においては,当初の研究計画の通り,研究対象地の地域色や特徴的資源を収集するためのWebアンケートを設計し,社会実験として,地域住民参加の地域色パレット作成ワークショップを企画し,実施した。 そのため,当該年度以降に延期した国外事例の現地調査については年度内に遂行することはできなかったが,当該年度に,研究予定対象地で実施する予定の地域住民の意識変容を引き起こす地域色パレット作成のためのワークショップについては,計画の通り実践することができた。 このことから,当初の研究計画からみた現在までの進捗状況は,おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
地域色の活用がみられる国内外事例の調査については,今後も文献やWeb調査等により引き続き継続して行う。また国内事例についての現地調査を並行して行い,学会等における関連研究等の情報収集や研究方向の確認を行う。 地域色ワークショップ参加者に対する2回のワークショップの後に実施した意識変容に関するアンケートについて,得られたアンケート記述や参加者発言をテキストマイニング等により可視化し,自分と地域に関連するテキストの関係性変化から意識変容について,年代や性差による相違等について検証分析する。 合わせて,2回のワークショップにより抽出した地域色の色名について,研究対象地住民の投票により決定し,地域色パレットを完成,地域内に周知する。 また,意識変容要因や自分事化度合い,色イメージの多様性等の課題を整理し,多地域で利用可能な地域学習プログラムとしてとりまとめる。
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Causes of Carryover |
物品費については,研究実施計画を一部変更したことにより,研究のための調査データ分析等に使用する物品購入を次年度に延期した。このため,これらについては,次年度における物品購入および研究調査費等に使用する予定である。 また旅費については,前年度に実施予定としていた国外における現地調査について研究計画を変更したことにより,次年度使用額が生じた。これらについては,次年度の研究調査費および学会発表および論文投稿等の経費として使用する予定である。現時点では,学会大会にて研究成果の一部について発表予定である。また,事例として抽出した地域の現地調査の経費として,旅費・その他の一部を使用する予定である。
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