2022 Fiscal Year Research-status Report
超伝導加速空洞の高電界化が期待される多層薄膜超伝導体の実証研究
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22K18128
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
服部 綾佳 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 助教 (10758569)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | アンテナ設計 |
Outline of Annual Research Achievements |
マイクロ波中での多層薄膜超伝導体に印加できる最大表面磁場を測定するための半球状超伝導共振器の開発を実施している。 超伝導共振器に設計通りのマイクロ波(TE013モード)を安定して励振させるアンテナの設計が課題であった。2022年度は高周波電磁界解析を行い、半球状共振器へのアンテナの挿入方向を、半球状共振器の半球部底面に対して垂直方向であったのを水平方向に変更することで、シンプルなアンテナ形状でも目的のマイクロ波(TE013モード)を励振できることが分かり、共振周波数の近い他のモードとも50 MHz以上離れ、かつ、それらのモードは共振しにくいというシミュレーション結果が得られたことより、アンテナ形状を決定した。 設計したアンテナの性能を評価するため、まずは常温においての周波数特性、アンテナ結合係数測定、電場分布測定を予定している。そのため、常温試験用のアルミ製半球状共振器の設計に取り掛かっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、2022年度中に設計したアンテナを試作し、その評価まで実施する予定であった。常温でのアンテナ評価に用いる半球状共振器には既存のものに追加工を加え、使用することにしたが、アンテナ設計の結果、半球部以外のパーツに大幅な設計変更を要し、複数個所のパーツを新規設計しているため、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年6月中旬頃に、アンテナ評価用のアルミ製半球状共振器の製造が完了する見込みである。2023年9月までにアンテナの性能評価を行い、その結果を踏まえ、アンテナの性能を確認できた場合には超伝導共振器の実機製造に向けた設計に入る。もし、アンテナの性能に問題があった場合には、再度、アンテナ設計を行う。
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Causes of Carryover |
常温でのアンテナ性能評価試験に用いるアルミ製半球状共振器の設計に時間を要したため、その製造が次年度にずれ込んでしまった。 また、アンプを購入する予定であったが、アンテナの性能試験がずれ込んだことに伴い、アンプの仕様を確定できず、こちらも次年度にずれ込んでしまっている。
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Research Products
(1 results)