2022 Fiscal Year Research-status Report
角膜疾患治療に用いる口腔粘膜上皮細胞シートの特性解析と品質評価への応用展開
Project/Area Number |
22K18168
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
上野山 敦士 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (40804571)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 角膜上皮細胞シート / 口腔粘膜上皮細胞シート / メカノトランスダクション |
Outline of Annual Research Achievements |
角膜上皮幹細胞疲弊症の治療法として用いられている角膜上皮細胞と口腔粘膜上皮細胞シートを、硬さの異なる基盤上で作製し、その網羅的遺伝子発現解析を行い、創面の硬さが創傷治癒に及ぼす影響を検討する。初年度に用いた基盤(の硬さ)は、コラーゲンゲル(ヤング率4-5kPa)とI型コラーゲン製のセルキャンパス(ヤング率1760kPa)とした。セルキャンパスの硬さが、角膜実質の硬さとほぼ同等であることから、セルキャンパス上で作製した細胞シートの遺伝子発現レベルが、創傷治癒などの生物学的現象に対して有利か不利かに関して検討を加え、より移植後の創傷治癒に有効と考えられる培養条件を模索する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでに角膜上皮細胞の通常細胞培養には精通した。角膜上皮細胞と口腔粘膜上皮細胞シートをコラーゲンゲルとセルキャンパス上で作製。mRNAを抽出し、マイクロアレイ解析を行った。サンプル数はいまのところ各2例である。
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Strategy for Future Research Activity |
今まで得られているデータから、クラスター解析を行う。加えて次年度は、遺伝子発現を比較する3つ目の基盤の硬さとして、いわゆるプラスチック培養皿の硬さ(2-3GPa)を有する温度感受性培養皿における遺伝子発現、および、そこで作製した角膜上皮細胞と口腔粘膜上皮細胞シートをセルキャンパスに、模擬的に移植した後の遺伝子発現解析も行う。クラスター解析により有意に発現亢進、低下が見られた遺伝子によるタンパク発現について、各細胞シートに対する発現検証を最終的に行う予定にしている。
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Causes of Carryover |
1
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