2023 Fiscal Year Research-status Report
自閉スペクトラム症児の言語学習スタイルの解明:第二言語習得との比較実証研究
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22K18262
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
松井 智子 中央大学, 文学部, 教授 (20296792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 眞規子 中央大学, 文学部, 教授 (60275807)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2027-03-31
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Keywords | 文構造理解 / 文章理解 / 自閉スペクトラム症児 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度には、自閉スペクトラム症(ASD)児調査群と定型発達児比較対照群を対象に、文構造理解の課題を実施した。ASD児群の文構造理解総合得点は、定型発達群に比べて有意に低かったが、ASD児群の中でも言語力の高いグループと低いグループの間で有意な差が見られた。またASD児群は助詞などの機能語を省略する傾向が高いことがわかった。構文の中では、助動詞+否定、WH疑問文、従属接続詞、主語位置の目的格の構文の理解に、ASD児は特に困難が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自閉スペクトラム症児群と定型発達群の文構造理解に関するデータを収集することができた。自閉スペクトラム症児群はまだ参加人数を増やす必要があるため、継続してデータ収集を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は自閉スペクトラム症群の参加人数を増やすこととともに、日本語を第二言語として習得する外国人児童を対象に文構造理解の調査を実施する。外国人児童群のデータと自閉スペクトラム症児群のデータを比較し、両者の共通点と相違点を分析する。
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Causes of Carryover |
今年度収集できた自閉スペクトラム症児のデータ数が予定より少なかったことと、外国人児童のデータ収集を来年度以降に実施することになったため。
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Research Products
(9 results)