2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K18268
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 洋一 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20435598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 裕 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (00775752)
渋田 昌弘 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70596684)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 超原子分子軌道 / 内包フラーレン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、有機半導体分子の超原子分子軌道(Superatom Molecular Orbitals, SAMOs)と呼ばれる、分子の外側に大きく広がった電子軌道を詳細に理解、制御し、利用する『SAMO 工学』を開拓する。特にSAMO工学の基盤材料である薄膜や界面構造創出に重点を置く。 本年度では、昨年度までの結果をもとに、SAMOのイメージングの新手法として、単一分子からの電界放射角度分布(Field-emission Angular Distribution, FAD)計測を提案し、それに関する科研費基盤B「 単一分子からの電界放射角度分布(FAD)の応用確立:反応イメージングと損失分光」を獲得した。 また、薄膜のSAMO研究としては合成班の上野らがLi@C70の合成に成功し、論文発表したのを受けてその試料を用いて薄膜創生研究を開始している。本年度に得られた結果を現在原著論文にまとめて投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度では、昨年度までの結果をもとに、SAMOのイメージングの新手法として、単一分子からの電界放射角度分布(Field-emission Angular Distribution, FAD)計測を提案し、原著論文を発表するとともにそれに関する科研費基盤B「 単一分子からの電界放射角度分布(FAD)の応用確立:反応イメージングと損失分光」を獲得した。また、薄膜のSAMO研究としては合成班の上野らがLi@C70の合成に成功し、その試料を用いて薄膜創生研究を開始している。本年度に得られた結果を現在原著論文にまとめて投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までは、特に単一分子のSAMOに注目してきている。今後はいよいよ薄膜のSAMOに注力した研究をおこなってゆく。昨年度開発されたLi@C70を主に利用し、この薄膜のSAMOの計測と、これを用いた超分子を作製し、その薄膜のSAMOを計測することで、薄膜のSAMOの制御を狙ってゆく。
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Causes of Carryover |
欧州の政情不安定の影響により本研究で購入予定であったSTMコントローラの納品が一年遅れたため、計画が当初とかなり異なってきたため。
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Research Products
(11 results)