2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of safe, sustainable and low-cost solid-state concrete storage battery
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22K18301
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 慶一 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50324653)
江口 卓弥 日本大学, 工学部, 助教 (40965373)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2027-03-31
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Keywords | コンクリート蓄電池 / ジオポリマ ーコンクリート / エネルギー密度 / 充電・給電・放電速度 / サイクリックボルタンメトリー / キャパシター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,コンクリート電池の開発を行うため,添加剤や電極,環境条件下での性能変化の検討を行った。以下に結果の要約を記す。 ■各試験体の使用材料,作製及び基本性状 1) コンクリートに電気を蓄え放電を行えることを確認した。また,添加剤によって性状が変化することを確認した。2) 電極間距離を縮めることで,電気容量・放電時間が増加することが確認できた。電極同士を縮めることで導電性が向上し,性能が改善したと考えられる。3) カーボンブラックを添加することで性能が向上したが,セルロースナノファイバーを添加しても性能に明確な向上はなかった。カーボンブラックは導電性材料であり,試験体内部で電子の動きを助長していることが性能向上の要因として考えられる。4) 電極に使用するメッシュの目が細かくなるほど性能が向上する傾向が確認できた。電極表面積が増加することで,電極に電子が付着しやすくなり性能が向上したと考えられる。 ■電池性能に関する最適な添加剤及び環境条件下での性能変化についての検討 1)カーボンナノチューブを添加することで性能が向上することが確認できた。カーボンナノチューブはナノサイズのチューブ状で形成されるため,導電性を助長し性能が向上したと考えられる。2)カーボンブラックの添加量を増やしすぎると性能が低下することが確認できた。導電性材料を過剰に添加すると,導通を起こすことが原因と考えられる。3)セルロースナノファイバーの添加量を増やしても明確な性能変化がないことが確認できた。4)環境条件下での性能変化の検討で,加湿・加圧条件下では明確な性能変化がないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規購入の計測機の納入が非常に遅れたため,実験の進捗が遅れた。更に,性能確認のための実験には多数のパラメータがあるため,個々のパラメータの影響を明確にする時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度、購入したボルタンメトリー計測機を活用し,最適な添加剤,電極間距離及び電極に用いる金属板メッシュの網目に関して比較検討を行い,電気容量や放電時間の改善を目指す。
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Causes of Carryover |
令和4年度納入が遅れた電池充放電装置および電気化学測定システム装置を用いた計測は令和5年度実施するため,令和5年度特殊な実験材料の購入や,計測・分析関係の外部委託を検討する。
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Research Products
(1 results)