2022 Fiscal Year Research-status Report
直接通電加熱によるバイオマスの超臨界水ガス化のパラダイムシフト
Project/Area Number |
22K18313
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松村 幸彦 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (80251370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 修平 近畿大学, 工学部, 教授 (60379899)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | バイオマス / 超臨界水ガス化 / カーボンナノチューブ / 触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、バイオマスの超臨界水ガス化において急速昇温を行う重要性と、そのコストに直結する加熱設備の削減を目的として、反応器の直接通電加熱を行うとともに、その加熱中にもガス化反応を進行させて、低温部でのタール生成を抑制するためのカーボンナノチューブ担持触媒を実現することを目的としている。2022年度には、本研究の目的であるカーボンナノチューブ紙に触媒を担持した超臨界水ガス化用触媒を作成した。カーボンナノチューブ紙を作成してから触媒と担持する方法と、触媒と担持してから担持したカーボンナノチューブを用いてカーボンナノチューブ紙を作成する方法の二通りを検討し、後者が適切であることを確認した。実際に、濾過および乾燥によって8枚の触媒担持カーボンナノチューブ紙を作成、十分な柔軟性を有し、反応器内に設置することが可能であることを確認している。一方、反応器の急速加熱については、直接通電よりも誘導加熱の方が有効である可能性が確認されたため、両者を併行して検討を進めた。誘導加熱については、簡易な装置を購入して検討を行ったが、コイルが高温となって加熱が停止する状況が確認されたため、内部に冷却水を流してコイルそのものは加熱されないようにするように管を用いてコイルを作り、その中を冷却水を流す構造を構築した。また、コイルの壁と壁とを通して電気が流れてしまうことを防ぐために、耐熱塗料で絶縁を行う処理を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カーボンナノチューブを紙状に成形し、触媒を担持する方法の確立が一番のポイントであった。紙状に成形しても、触媒を担持するために、これを溶液に浸すと、カーボンナノチューブ紙がほどけてしまう問題があった。これに対して、予めカーボンナノチューブを触媒溶液に懸濁させて、触媒を担持させた上で紙状に成形する手法を用い、担持ができることを確認することができた。初年度の最も大きなポイントをクリアできており、継続して今後の研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
直接通電加熱を考えていたが、誘導加熱が同等以上に有効であることが確認されたので、上記の触媒を用いて、誘導加熱の可能性を検討していく。加熱の方法は直接通電加熱でも、誘導加熱でも、触媒の有効性や伝熱特性の確認の手法は変わらないので、予定通りに研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
加熱手法として、直接通電加熱と誘導加熱の比較検討を行っており、どちらが適切か判断を行う段階にある。確定し次第、必要な物品を購入する予定であり、その分が繰り越されている。来年度、適切な加熱方法に基づいた物品購入を行う。
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Research Products
(4 results)