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2022 Fiscal Year Research-status Report

液液相分離中アミロイド生成の定量的解析法の確立

Research Project

Project/Area Number 22K18316
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

福山 真央  東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (40754429)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大橋 祐美子  神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(RPD) (10422669)
粕谷 素洋  公立小松大学, 生産システム科学部, 准教授 (00582040)
白木 賢太郎  筑波大学, 数理物質系, 教授 (90334797)
茶谷 絵理  神戸大学, 理学研究科, 准教授 (00432493)
冨田 峻介  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (50726817)
Project Period (FY) 2022-06-30 – 2026-03-31
Keywords液液相分離 / アミロイド線維 / 核形成 / 細胞内液滴
Outline of Annual Research Achievements

近年、多くのアミロイド前駆タンパク質が細胞内で過渡的な液状集合体(細胞内液滴)を形成することが報告されている。本研究では、細胞内液滴内のアミロイド核形成速度に注目し、液滴中および水溶液中でのアミロイド形成挙動の差を、反応速度論的に記述することを目的にする。
本年度は、αシヌクレイン液滴からのアミロイド核形成を観察するために、マイクロ流体デバイスの検討をした。αシヌクレインでは、静置条件での液滴形成およびアミロイド核形成に1週間以上の時間がかかる。そのため、共焦点顕微鏡にサンプルを固定したままアミロイド形成が十分進むまで連続観察する、これまでの実験手法を適用するのが困難だとわかった。観察のたびに共焦点顕微鏡からサンプルを着脱する場合、同じ液滴を観察し続けるのが難しく、核生成の詳細な議論ができない。これを踏まえ、液滴を決まった位置のウェルに固定できるマイクロ流体デバイスを開発した。このデバイスにより、個々の液滴をウェルのIDから見分けることができるようになり、共焦点顕微鏡同じ液滴の経時観察が可能になった。
また、酵母プリオンタンパク質Sup35のNMドメイン(Sup35NM)の変異体による、アミロイド核生成速度の変化について検討した。液滴からの核生成が遅くなる変異と速くなる変異の両方を特定することができた。今後、本変異体について、我々が開発した画像解析法をプレートリーダーによるチオフラビンTアッセイなどと組み合わせることで、アミロイド核生成の物理化学モデルを議論していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度、αシヌクレインからのアミロイド核生成を解析に利用できるマイクロ流体デバイスを作製したことが大きな前進であったと考える。αシヌクレインは、シナプス機能の調整や可塑性に関連するタンパク質で、レビー小体型認知症やパーキンソン病などに関連することが知られている。そのため、αシヌクレインはアミロイド核生成解析の意義を実証するうえで重要なターゲットであり、本研究の応用に結び付くと期待する。以上より、本年度はおおむね順調に進展していると結論付けた。

Strategy for Future Research Activity

開発したマイクロ流体デバイスを用いて、αシヌクレインの核生成速度計測に挑戦する。また、Sup35NMの変異および、液滴内の夾雑物の影響、クラウディング剤の影響についても議論する。

Causes of Carryover

以下の2つの理由により次年度使用額が発生した。1)本年度購入予定であった微量吸光・高度計について、デモ機での検討の結果、予定していたよりも廉価な装置を購入した。2)実験自動化のために購入を予定していた。しかし、デバイスデザインの簡素化により、シリンジの自動化よりも顕微鏡の自動化の方が本研究の推進により効率的であることが分かった。
以上を踏まえ、次年度使用額は翌年度に顕微鏡の自動化に利用する予定であある。

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Published: 2024-12-25  

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