Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
非結晶性固体の構造解析手法として威力を発揮する固体NMRにおいて,5~6次元の高次元固体NMRの実現を目的としている。固体NMRにおいて分解能を向上させるには高次元化が有用であるが,感度の低下と莫大なデータ量の解析が必要となる。本研究は高速MAS技術とAI解析によりこの問題の解決を目指した点で挑戦的である。
測定感度の低下のため実現できなかった高次元固体NMRの高感度化,ならびにAI解析法により膨大なピークの帰属と構造解析の高速化が実現すれば,微量固体試料の構造解析が数日で可能となることから学術的意義は大きい。対象となる試料も非結晶性のタンパク質から固体材料まで幅広く適用できることから波及効果も期待される。