2023 Fiscal Year Research-status Report
Novel heterogeneity analyses for extracellular vesicles in micro volume bio-fluids
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22K18394
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
横井 暁 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (30737135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 隆雄 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (00630584)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | エクソソーム / 細胞外小胞 / がん微小環境 / 卵巣がん / Heterogeneity |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、エクソソームを始めとした細胞外小胞(Extracellular Vesicle: EV)を対象とし、従来の技術ではEVの回収が困難であった極めて微量な体液から、特殊なセルロースナノファイバー紙(CNF紙:図1)を用いて回収・解析する新たな手法を開発することを目的とする。また、CNF紙による微量体液回収手法を用いることで、これまでEVの由来体液として血液や腹水といった単一の体液とされてきた概念から、腫瘍表面や臓側腹膜、壁側腹膜や横隔膜などといった、採取部位によるEVのもつ分子プロファイルの違いを明らかにすることが可能となる。本研究では、生体内の位置情報という新しい観点からのEV不均一性解析を行うことにより、卵巣がんにおける新たな進展メカニズムを明らかにし、臨床応用を想定した新しい知見を明らかにする。2023年度は解析のコンセプトについて、論文報告を行った(Yokoi A, Yoshida K, Koga H, Kitagawa M, Nagao Y, Iida M, Kawaguchi S, Zhang M, Nakayama J, Yamamoto Y, Baba Y, Kajiyama H, Yasui T. Spatial exosome analysis using cellulose nanofiber sheets reveals the location heterogeneity of extracellular vesiclesNat Commun. 2023 Nov 8;14(1):6915. doi: 10.1038/s41467-023-42593-9.)。EVシートの特性である、①微量で解析できること ②高い保存性 ③EVアタッチという解析手法の確立について報告を行うことができた。現在、本解析による新しい病態解明を目指し検討をおこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2023年度は解析のコンセプトについて、論文報告を行うことができたため(Yokoi A, Yoshida K, Koga H, Kitagawa M, Nagao Y, Iida M, Kawaguchi S, Zhang M, Nakayama J, Yamamoto Y, Baba Y, Kajiyama H, Yasui T. Spatial exosome analysis using cellulose nanofiber sheets reveals the location heterogeneity of extracellular vesiclesNat Commun. 2023 Nov 8;14(1):6915. doi: 10.1038/s41467-023-42593-9.)。また、本手法を用いた様々な研究が展開されているため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きEVシートによる病態解明を進める。EVアタッチによる解析はこれまで単一として捉えられてきた体液に位置情報という新しい観点からのHeterogeneity解析を行えるという点で、EV研究領域に大きなパラダイムシフトを起こし得る手法と考えられる。がん領域だけを考えても、これまで病理組織でしか検証することのできなかった病変の進行の検出を、体液で行えるという可能性など様々な応用示唆される。本研究では、これまで解析の対象にならなかった微量体液EV解析により、新しい疾患メカニズムの理解を通して、治療標的の同定へとつながる可能性があると考える。
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Research Products
(6 results)