2022 Fiscal Year Research-status Report
次世代型再生医療の開発を目指した幹細胞由来エクソソーム研究の新展開
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22K18400
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 伸也 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70239490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 晃文 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪はびきの医療センター(臨床研究センター), 次世代創薬創生センター, センター長 (10423170)
竹立 匡秀 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (60452447)
小椋 俊彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 上級主任研究員 (70371028)
岩山 智明 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (80757865)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | エクソソーム / 間葉系幹細胞 / 走査電子誘電率顕微鏡 / 小角X線散乱解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、組織再生誘導効果を示す事が示唆されている間葉系幹細胞由来のエクソソームについて、生細胞のままナノサイズの対象物の観察を可能とする走査電子誘電率顕微鏡(SE-ADM)解析と、非破壊かつ溶液のままnmレベルからμmレベルまでの幅広いレンジで性状解析できる小角X線散乱解析(SAXS/WAXS/USAXS)を併用し、間葉系幹細胞由来エクソソームの質・量の改善、標的細胞への取り込み率向上、エクソソームの品質管理につなげることを目的としている。このために①間葉系幹細胞内におけるエクソソームの産生過程解析、②間葉系幹細胞より放出されたエクソソームの内部構造、膜構造、形態等に関する1粒子解析、③エクソソームの標的細胞(歯根膜細胞や骨芽細胞等)への取り込み機構の解析、の3つの解析を進める。本年度は主に以下の成果を得た。 ①エクソソームの産生過程解析:SE-ADMを用いて間葉系幹細胞の生細胞ナノレベル観察を実施した。さらにエクソソームの可視化のため、高い電子密度を持つ量子ドットの応用を検討したところ、SE-ADM観察下で量子ドットにより高いシグナルを得られることが明らかとなった。 ②エクソソームの内部構造、膜構造、形態等に関する1粒子解析:間葉系幹細胞培養上清からエクソソームを単離・濃縮し、Xeuss 3.0装置による小角X線散乱解析を様々な条件で実施した結果、エクソソームの内部構造、膜構造や形態の解析が可能となった。 ③エクソソームの取り込み機構の解析:エクソソーム産生細胞として間葉系幹細胞、標的細胞として骨芽細胞を用い、ゲノム編集技術により人工タグ標識のエクソソーム産生するノックイン間葉系幹細胞、取り込み機構に関与するテトラスパニンファミリー遺伝子やエンドサイトーシス関連分子のノックアウト骨芽細胞を作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
走査電子誘電率顕微鏡や小角X線散乱解析などの新技術を用いた間葉系幹細胞由来エクソソームの解析が概ね計画通りに進んでいる。ゲノム編集によるノックイン細胞、ノックアウト細胞の作製も予定通り作製が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
通常培養におけるエクソソームについての解析に加えて、サイトカイン刺激などの様々な条件下でのエクソソームの産生過程やエクソソームの性状の変化を検討する。また、ゲノム編集により作製したノックイン細胞、ノックアウト細胞を用いて、取り込み機構の解析を進める。
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Causes of Carryover |
予定した実験がトラブルシューティングなしにスムーズに進んだことや、学会や研究打ち合わせをオンラインで行ったことにより若干の繰越金が発生したが、次年度の試薬代や旅費として活用する。
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Research Products
(1 results)