2023 Fiscal Year Research-status Report
光電子ウエハースケールVLSIと光ブローバーの研究
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22K18415
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
渡邊 実 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (30325576)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | プログラマブルデバイス / FPGA / プローバー / 光再構成型ゲートアレイ / ホログラムメモリ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、スーパーコンピュータ、データセンター、AIシステム等において、10万ノードを超える莫大な数の集積回路(VLSI)を1か所に集中し、運用する事例が増えてきている。もし、巨大なウエハーを1つのVLSIとして運用できれば、プロセッサ間の相互通信のレイテンシーやバンド幅を劇的に改善し、スーパーコン ピュータ、データセンター、AIシステム等の高性能化が期待できる しかしながら、現在の集積回路の製造技術ではウエハー上に作られるVLSIチップの1~2割程度が不良チップとして廃棄されており、不良の無いウエハーを作ることができない。よって、既存の集積回路では不良で廃棄されるVLSIの割合をできるだけ小さくするために、ダイを小さく設計している。 本研究ではどのような製造不良があっても構成機能だけは絶対に損なわれない光再構成技術を導入することで巨大なウエハーをそのまま使用するウエハースケールVLSIを実現していく。 2023年度の研究では0.18μmのCMOSプロセスを用いて光再構成機能を持つウエハースケールVLSIを試作し、そのチップに基づいて、製造不良が生じる不良割合を30%として、ウエハースケールVLSIの性能について詳細に評価した。通常の製造プロセスにおいて不良割合が30%にまで至ることはまずあり得ないが、将来的に微細化が進むことで生じるであろう、先端プロセスにおける最悪のケースとして評価した。また、2023年度はウエハースケールVLSIの製造不良個所を短時間で正確に検出する技術、光プローバーの研究も進めた。 次年度には、光プローバーの研究を加速させ、ウエハースケールVLSIを実現する上での問題点、製造後の検査時間の短縮を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた研究項目全てを達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度にはウエハースケールVLSIの製造不良個所を短時間で正確に検出する技術、光プローバーの実証試験を加速させる。
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