2022 Fiscal Year Research-status Report
再生可能エネルギーの変動吸収に資するマイクロ波メタラジーの創成
Project/Area Number |
22K18431
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山末 英嗣 立命館大学, 理工学部, 教授 (90324673)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏倉 俊介 立命館大学, 理工学部, 講師 (10589956)
光斎 翔貴 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 准教授 (80845826)
|
Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
|
Keywords | 鉛バッテリー / 分散型リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
まず変動電力を吸収するために最も有力と思われる鉛バッテリーに含まれる酸化鉛について調査を行った.マイクロ波を照射した際の還元挙動について,熱重量測定装置をマイクロ波加熱炉に自作で組み込んだ装置を作成して分析した.その結果,マイクロ波加熱と通常の電熱加熱では同条件においても律速段階が異なることが明らかとなった.この成果はCleaner Engineering and Technology誌に投稿,掲載済みである(https://doi.org/10.1016/j.clet.2023.100619). 新たに導入した装置により,対象物質の誘電率を測定することが可能になり,次年度以降行う「高温による誘電率の測定」の準備が完了した. また,マイクロ波をリサイクルに応用した場合の1ケーススタディとして,電池のリサイクルに注目し,使用済み電池が発生した場でリサイクルを行う分散型リサイクルのエネルギー削減効果をライフサイクル分析によりおこなった.その結果,分散型にマイクロ波装置を導入する際に必要なエネルギー増加より,輸送エネルギーの削減効果の影響の方が大きいことが明らかになった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度としては,酸化鉛およびコバルト酸リチウムからの還元挙動を明らかにするだけでなく,それを速度論的に解析できたこと,また律速段階が通常の電気炉加熱とは異なることを定量的に明らかにできた.さらに,ライフサイクル分析による社会実装評価まで行うことができ,現在論文として執筆中である.これらはいずれも2年目中旬の予定であり,当初の計画以上に進展が進んでいる.
|
Strategy for Future Research Activity |
探索調査により,酸化鉛,コバルト酸リチウム以外にマイクロ波独自の高速還元挙動を示す系が見つかっており,そららの評価,そしてそれらを再生可能エネルギーの吸収用に用いる場合の効果について検討する.
|
Causes of Carryover |
マイクロ波反応装置の納品が3/27と遅くなり,経理的に次年度の処理とした.
|
Research Products
(2 results)