2023 Fiscal Year Research-status Report
Building a Chronological Knowledge Base for the Web in Japan
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22K18448
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大向 一輝 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (30413925)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | ウェブ情報学 / 技術史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では日本におけるウェブの通時的変遷を捉えるべく、普及過程を調査分析し、科学技術史の一部としての研究分野の確立に向けた基礎資料群の形成と公開、ならび研究コミュニティの立ち上げを目的としている。本年度は構築中のデータベースについて、情報源の拡充と年表データを構成するイベント情報の名寄せを進めるとともに、イベントの主体である組織やサービス等に関して、それらの名称変更や合併・終了といった変遷を記録した知識ベースを整備し、知識ベースに基づくデータの集約を行っている。この結果、主要な団体や企業における長期的な活動を時系列で可視化することが可能になった。知識ベース中の情報の一部については、オープンなデータ共有を目的としたWikidata上のエンティティをリンクさせることで、外部の情報源との連携を容易にしている。これらの情報は大規模なネットワーク構造を形成しており、大域的な分析の対象とするほか、初年度に設計を行ったResource Description Framework(RDF)に基づくデータモデルを適用することで、問い合わせ言語SPARQLを通じた柔軟な検索や絞り込みを可能にしている。現在、データベースに格納されている名寄せ済みのイベントは約6500件、総トリプル数は約67000である。データベースの構築と並行し、内容に関する分析を通じて分野やジャンルの網羅性に関する評価を行い、次年度の拡充の方針を明確にした。今後は年表だけでなく個別の出来事やニュースを収録の対象とするが、情報源としての信頼性の評価方法や採録基準が必要になるため、これらの一次運用案を策定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データベースの拡充ならびに知識ベースの構築については順調に進展している。またRDFのデータモデルの設計・適用にあたっては、歴史情報学の専門家の協力を得るなど、本研究の妥当性や有用性を議論するための環境構築を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースの内容分析を進める中で、2010年代以降に特定のソーシャルメディア内で生じたイベントに関する情報が不足していることが明らかになっている。本研究は分野の偏りなく情報を集約することを目的としているが、少数の大規模ウェブサイトの社会的影響力が極めて大きいことから、次年度はこれを補完するデータの整備を優先的課題とする。
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Causes of Carryover |
当初参加を予定していた研究集会がオンライン開催に切り替えられたために旅費の支出額が減少した。一方、構築中のデータベースの網羅性ならびに有用性を高めるにあたり、次年度にソーシャルメディアに関する専門家の協力を得ることが必須であるため、人件費もしくは謝金へ充当する。
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Research Products
(4 results)