2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Computer Adaptive Vocabulary Size Test in a Meaning Recall Format
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22K18474
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
濱田 彰 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (50779626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相澤 一美 東京電機大学, 工学部, 教授 (00222448)
磯 達夫 東京電機大学, 工学部, 教授 (40438916)
星野 由子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (80548735)
小島 ますみ 名古屋大学, 言語教育センター, 准教授 (40600549)
小林 雄一郎 日本大学, 生産工学部, 准教授 (00725666)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 英語教育 / 語彙指導 / コンピュータ適応型テスト / 項目反応理論 / 語彙サイズ / テスティング / コーパス / データバンク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,従来は多肢選択形式で測定されてきた英語学習者の語彙サイズを,意味想起形式で測定するためのコンピュータ適応型テストを開発することに挑戦している。具体的には,問題の困難度・識別力( を推定した項目バンクを構築し,受験者が意味を思い出せる単語の数(語彙サイズ)を正確かつ短時間で測定できるテストシステムを構築することに取り組んでいる。
2年目の研究では、意味想起型語彙サイズと,単語の頻度や英語習熟度レベルとの関係を調査した。大学生を対象にマトリックス・サンプリングによるテスト項目の大規模試行調査を行い,解答データを基に,各テスト項目の困難度と識別力を項目反応理論で解析した。さらに,語彙サイズテストで各単語の意味を想起できる確率を計算し,単語頻度と英語習熟度レベルによる語彙サイズの変動を,意味認識型語彙サイズと比較する形で検証した。結果,ほとんどの学習者が2000語レベル以上の単語の意味を学習するのに苦労していることを示すことができた。意味想起と意味認識の語彙サイズの違いは大きく,単語頻度と英語習熟度レベルが低下するにつれてその差が拡大することが明らかとなった。これらの結果を基に,語彙指導における妥当な到達目標を立て,適切な指導方法を選択するための方針を策定中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の2年目は,(1)1年目に作成した語彙サイズテスト項目の困難度と識別力を項目反応理論で推定し,(2)テストの項目バンクに含める適切なテスト項目を選定した。これは当初の計画通りである。また,項目反応理論による意味想起型語彙サイズの推定結果について論文を投稿し,審査中である。さらに,研究計画の3年目に向けて,ChatGPTによる自動採点の可能性を追求している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は3年目の研究計画および発展的課題に着手する。具体的には,2年目で解析した語彙サイズテスト項目の困難度・識別力をもとに,自動テスト構成法によるコンピュータ適応型テストの開発を行う。さらに,その妥当性と実用性を,大規模モニター調査により明らかにする。得られた成果については学会や論文投稿という形で発表し,外部機関による客観的な評価を確認しながら研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
2023年度は調査で得られたデータの解析に焦点を当てたため,当初計画していた,測定具のオンラインアプリケーション外注として計上していた予算を使用しなかった。また,本研究課題の成果をオープンアクセス料を支払って公開したが,支払い時期が年度を跨いだことも次年度使用額が生じた1つの理由である。2024年度は当初の計画通り,予算をオンラインアプリケーションの開発に使用する。
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Research Products
(2 results)