2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K18478
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
三田 順 北里大学, 一般教育部, 准教授 (20723670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武村 知子 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (60323896)
奥 彩子 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (90513169)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | イストリア / カルスト / ユーゴロック / トリエステ / プーラ |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度はイストリア地域一般についての知識を深めるため、本課題のために立ち上げたイストリア研究会において、バルカン半島の政治史を専門とする山崎真一氏(研究協力者)に歴史学の観点からイストリア半島に焦点を当てた連続講義を依頼し、研究対象地域の歴史一般、および政治と結びついた大衆文化についての概観を得ることができた。また研究代表者が本地域を特色付けるカルスト地形について報告を行い、本課題における地理的アプローチについての土台を共通した。加えて、各自が担当地域、分野に関する一次文献を収集した他、渡航が可能であった者はイタリア語圏の中心都市トリエステ、およびイストリア半島の突端に位置するクロアチア語圏の都市プーラでのフィールドワークを行った。その他、スロヴェニア語圏を担当する研究代表者はスロヴェニアの国際シンポジウムにおいて言語学的視点からの研究発表を行い、その成果を論文の形で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題を円滑に進め、研究分担者および協力者間の意思疎通を図るために研究会を組織し、初年度はオンライン形式ではあるが三回開催することができた。年度前半は感染症の影響で渡航が難しい地域もあり、国外調査については計画通りに進まない部分もあったが、秋以降この問題は解消しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は本課題における「境界地域」概念についての共通理解を構築することを狙いとし、各学術分野における境界概念の先行研究を整理しつつ、本課題における適用方法を探る。夏には研究分担者、協力者と共に十日程度のフィールドワークをイストリア半島において行い、各言語圏、地勢についての理解を深める。また、国外よりイストリア地域を専門とする研究者を招聘し、講演会を開催する。
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Causes of Carryover |
年度前半は新型感染症対策の影響により日本から国外への渡航が難しかった為、分担研究者二名が夏季休暇中に予定していた国外出張を行うことができなかったことで、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(5 results)