2022 Fiscal Year Research-status Report
地域資料の戦略的選別のための資料の関係性に着目した横断的共有手法の実現
Project/Area Number |
22K18485
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
高田 良宏 金沢大学, 学術メディア創成センター, 准教授 (30251911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀井 洋 合同会社AMANE, 調査研究ユニット, 代表社員 (40372495)
笠原 禎也 金沢大学, 学術メディア創成センター, 教授 (50243051)
塩瀬 隆之 京都大学, 総合博物館, 准教授 (90332759)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 地域資料 / 早期公開 / 戦略的選別 / 横断的共有モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,学術資料を抜けなく後世に残すという,学術資料の保存において,実現が困難とされていることにチャレンジする.その実現のためのアイディアは,多様な視点で学術資料の分布を可視化する「学術資料の関係性に着目した横断的共有モデル」,各分野の戦略,学術資料の分布から計画的に資料を残す「戦略的選別」である.1年目は戦略的選別についての議論と学術資料を収集するための共通プラットフォームの検討,および,実証のためのデータの予備調査行うとともに,関連研究者と共催でシンポジウム等を開催した. Ⅰ.戦略的選別:学術資料を抜けなく後世に残すための戦略的選別モデルの検討を行った.戦略的選別の定義,意義,資料の保存計画への活用などについて議論した. Ⅱ.共通プラットフォームの検討:横断的共有モデルが動作する多様な分類に資する汎用の逐次キュレーションプラットフォームの概要設計を行った. Ⅲ.複数分野での実証:人文社会系の古文書などの歴史資料,民具などで実証を行うために,奥州市において,①下飯坂権三郎関係文書の概要調査,②荻田家文書の概要調査を行った. Ⅳ.シンポジウム等の開催:次のシンポジウムおよびワークショップを開催した.①地域の資料の保存・継承・利活用に関わるシンポジウム「学術野営 2022 in 高梁市」を開催し,様々な観点で地域資料の保存・継承,発生源入力,早期公開について議論を行った.②学術資料の逐次キュレーションの在り方と学術資料を収集するための共通プラットフォームを検討するための,「地域資料の早期公開と戦略的選別に資する横断的共有による逐次キュレーションモデルの検討のための現地ワークショップおよび研究会in士別市」を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,戦略的選別についての議論と学術資料を収集するための共通プラットフォームの検討を行い,それらを関連分野の研究者・実務者と議論するためのシンポジウム,ワークショップを開催し,来年度以降の研究の方向性を決めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も戦略的選別についての議論と学術資料を収集するための共通プラットフォームの検討を行い,学術資料を収集するための共通プラットフォームについてはプロトタイプを構築しワークショップを開催し実証まで行う予定である.
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Causes of Carryover |
(理由)繰り越しが生じたのは,資料準備について,当初計画では資料の概要調査から本調査まで行う予定であったが,多くの資料が発見されたので,概要調査に時間をかけたためである. そのため本調査費用が繰越となった. (使用計画)次年度,延期となった本調査を行う予定である.
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[Journal Article] 民具資料情報収集のためのクラウドソーシングシステムの構築2023
Author(s)
川邊 咲子, 橋本 雄太, 林 正治, 堀井 洋, 堀井 美里, 中村 圭佑, 小川 歩美, 佐々木 紫帆, 高田 良宏, 卓 彦伶, 山地 一禎, 山下 俊介
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Journal Title
情報知識学会誌
Volume: 32(2)
Pages: 162~167
DOI
Open Access
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