2022 Fiscal Year Research-status Report
分散型環境における開放性と秘匿性が両立した会議空間の社会学的工学的研究
Project/Area Number |
22K18548
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
山崎 敬一 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 名誉教授 (80191261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 晶子 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (00325896)
久野 義徳 埼玉大学, 理工学研究科, 名誉教授 (10252595)
秋谷 直矩 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (10589998)
小林 貴訓 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20466692)
陳 怡禎 日本大学, 国際関係学部, 助教 (30845722)
浅尾 高行 群馬大学, 数理データ科学教育研究センター, 教授 (40212469)
中村 賢治 群馬大学, 数理データ科学教育研究センター, 講師 (40635736)
中西 英之 近畿大学, 情報学部, 教授 (70335206)
福田 悠人 群馬大学, 大学院理工学府, 特任准教授 (70782291)
一ノ瀬 俊也 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (80311132)
小林 亜子 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90225491)
梅崎 修 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (90366831)
池田 佳子 関西大学, 国際部, 教授 (90447847)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | エスノメソドロジー / 遠隔医療 / 遠隔会議 / 開放性と匿名性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は人々が働き活動する現場(ワークプレイス)の研究に関心をもつ社会学者や労働経済学者、教育や研究や国際交流の現場での遠隔会議に関心をもつ人文社会科学の研究者、医療現場での遠隔臨床カンファレンスに関心を持つ医学者や医療情報研究者、会議のテクノロジー支援に関心を持つ情報学者の共同研究である。 現在コロナ禍の中で、会社のテレワーク、遠隔授業、オンライン学会、オンライン医療等で、ズーム等のビデオ映像を用いた遠隔会議システムの需要は高まっている。しかしそうした遠隔会議システムはコロナ禍の密を避けるという必要性から普及しただけであり、そのシステムがはらんでいる問題点(秘匿性と開放性のバランスの問題)は十分検討されていない。 本研究の目的は、対面会議や遠隔会議の社会学的研究に基づき、対面会議や遠隔会議の秘匿性を考慮した開放的システムを構築することである。 遠隔会議の調査のためのハイブリット会議を群馬大学医学部で2回開催し、研究の進めかたや発展の方向性について検討した。検討の結果、服薬に関するメタバースを利用した遠隔的相互扶助のシステムを研究の発展として展開することを計画し、本研究分担者の中村賢治を代表としてトヨタ財団に申請し、採択された。またシンガポール南洋理工大学のK.K.Luke教授を共同研究者としてシンガポールと日本との遠隔医療の比較研究を計画し、本研究分担者の山崎晶子代表で平和中島財団に申請し、採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
群馬大学医学部で研究の進め方について相談をし、2つの共同研究を同時並行的に進めることを計画し、トヨタ財団と平和中島財団に採択された。また、日本社会学会のテーマセッションとして、「遠隔コミュニケーションや仮想空間におけるテレプレゼンスの社会学」(コーディネーター 東京工科大学山崎晶子)の実施が決定し、発表の準備をおこなっている。また、国際学会での発表準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の今後の推進方策として、シンガポールと日本の遠隔医療の比較研究、および、服薬に関するメタバースを利用した遠隔的相互扶助のシステムの研究を進める。海外と比較して日本の遠隔会議の現状の分析や、遠隔技術の一つであるメタバースを利用した場合での開放性と秘匿性、および参加者の匿名性の有名性の問題を、遠隔医療・ケア、会社での会議、アカデミック場面での会議を対象として研究をしていきたい。
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Causes of Carryover |
研究開始が7月からとなり調査対象である遠隔会議のデータを研究に使用するための許可が一部間に合わなかったため調査が遅れ、次年度使用額が出た。調査許可が得られたためフィールド調査やデータ分析及び検討会やワークショップに利用する予定である。
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Research Products
(11 results)