2022 Fiscal Year Research-status Report
Fundamental research on indexing social responsiveness and its construction from a non-monetary perspective
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22K18569
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松本 行真 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (60455110)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 社会対応力 / ソーシャルキャピタル(社会関係資本) / ガヴァナンス / 情報 / 知識 / メディア / 平時 / 有事 |
Outline of Annual Research Achievements |
脱・低成長下における「経済社会学」構築を究極的な目標にすえ、本研究では具体的なフィールドを設定し、貨幣的価値にとらわれない「非貨幣的」関係が地域社会の問題解決能力を生み出す指標としての「社会対応力」の要素を明らかにするために本年度に実施したのは次の(1)(2)である。 (1) 文献の渉猟・各地域の現状を把握(ソーシャルキャピタル、ガヴァナンス、家計調査等の関連文献等調査)。 (2) いわき市、室蘭市、稚内市等の沿岸部における住民組織の代表者(町内会長、町内会連合会理事等)へのヒアリング調査・意見交換を行い、各地での平時・有事実施項目を把握。とりわけ、いわき市においては薄磯区と四倉地区2ヶ所の避難訓練実施(11月)に向けた意見交換や住民への予備調査を実施するとともに、次年度の展開に向けたふりかえり(フィードバック)の場を設定し(薄磯区2月、四倉地区1月)、各主体(住民組織、行政機関、研究者等)の対等な立場による議論「学びあい」を行った。室蘭市においても町内会連合会理事等と8月に平時・有事における社会対応力強化に向け、住民組織とメディア連携を中心とした意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
主なフィールドでの関係構築と議論は進んでいるものの(【研究実績の概要】(2))、関連文献調査(【同概要】(1))をもとにした試論執筆にまでは至らなかったために、「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究実績の概要】(1)(2)を進めるとともに、今年度は以下を推進する。 アンケート調査の実施・分析によりI~IVの指標化を試みる。1)昨年度に引き続きキーパーソンなどへのヒアリング調査を行うとともに、町内会を単位とした一般住民へのアンケート調査(各市1~2ヶ所の単位町内会の全世帯を想定)を行い、主にソーシャルキャピタル、メディアへの信頼性の実態を把握する、2)学会発表を行うことで研究者から評価を受け、成果集約の方法や手順を確認し、論文投稿を行う、3)上記の調査・検討結果をふまえ、各種協力機関に対しては令和5年度の調査レポートを提供・発表・意見交換を行い、R4年度に出来なかった試論の執筆を行う。
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Causes of Carryover |
【研究実績の概要】の(2)いわき市、室蘭市、稚内市等の沿岸部における住民組織の代表者へのヒアリング調査・意見交換はある程度の成果は得られたものの、新型コロナウイルスの影響もやや残っていたことから十分に進められなかったこと、また同(1)文献の渉猟・各地域の現状把握(ソーシャルキャピタル、ガヴァナンス、家計調査等の関連文献等調査)を十分に推進することが出来なかったことが理由である。 本年度は上期に(1)への注力により計画の遅れを取り戻す予定である。その成果をふまえつつ、本年度実施予定のアンケート調査の実施・分析によりI~IVの指標化を試みることを通じ、ソーシャルキャピタル、メディアへの信頼性の実態を把握する。
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Research Products
(1 results)