2023 Fiscal Year Research-status Report
The development of non-technical skills EBT technology for medical students by integrating AI and VR technology.
Project/Area Number |
22K18573
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
野坂 大喜 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (80302040)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 人工知能 / 仮想現実 / ノンテクニカルスキル / 医学教育 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、AIとVRの融合による医療系学生向けノンテクニカルスキル(NOTECHS)仮想トレーニング技術、およびAI自然言語処理収集データを用いた客観的NOTECHS評価に基づく客観的根拠に基づく訓練(EBT)法を研究し、 医療NOTECHS仮想教育支援技術とEBTプログラムとを確立することを目的とする。 2022年度に実施したAIとVRの融合による医療系学生向けNOTECHS仮想トレーニング技術研究では、仮想技術そのものを研究対象としていたことから、2023年度は本技術を用いたEBT評価プログラムを確立すべく、医療系学生客観的NOTECHSによるEBT技術の研究開発を実施した。AIボットシステムで得た解答データを基に,論理的情報抽出や情報伝達アルゴリズムに沿った解答であるかを判断しEBT化するNOTECHSフィードバック手法を研究するため、従来のノンテクニカルスキル教育において各モデルストーリーにおける適切な回答例と不適切な回答例についてデータを収集し、テキストマイニングを実施した。テキストマイニングにより、適切な回答例での出現頻度別キーワードを抽出し、スコア化と共起キーワード化を行った。同様に不適切回答例での出現頻度別キーワードを抽出し、スコア化と共起キーワード化を行った。その結果、適切な回答例での特徴的単語出現を見いだし、ワードクラウド化を行うことで可視化による比較で適切な回答を得たか否かの判定が可能となった。本法をNOTECHS仮想トレーニング技術の評価に適用することで、仮想環境下における最適なトレーニング評価を得られるとともに、可視化による適切な指導の実現が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度研究ではAIとVRの融合による医療系学生向けNOTECHS仮想トレーニング技術の研究において、VR型医療トレーニングシミュレーション環境を構築するとともに、AIに解答を伝えることで次のシナリオへと進行していくAIボットシステムを開発した。本システムはNOTECHS仮想トレーニング技術の確立における初期的な基盤技術としての目標を達成している。また2023年度研究では医療系学生客観的NOTECHS評価によるEBT技術の開発において、収集した受講者のテキストデータを基に、AIによるテキストマイニングを通じて可視化を実現すると共に、出現するキーワードについて出現頻度に基づく適切性のスコア化を達成している。適切回答例と不適切回答例の比較において統計学的な有意差が認められており、ワードクラウド化によって受講者に対して可視化評価結果を明示可能な水準に達している。 以上のことから、現在までの進捗状況は概ね良好であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究においては、2022年度研究ではAIとVRの融合による医療系学生向けNOTECHS仮想トレーニング技術開発において、シミュレーションシナリオとして5つのケースシナリオ開発を達成しているが、2023年度研究では追加シナリオの開発に至っていない。また2023年度研究である医療系学生客観的NOTECHS評価によるEBT技術の開発においては、従来のノンテクニカルスキル教育において各モデルストーリーにおける適切な回答例と不適切な回答例についてデータを収集し、テキストマイニングにより、適切な回答例での出現頻度別キーワードを抽出し、スコア化と共起キーワード化を行うことでEBT技術としての有用性は得られているものの、本データが仮想トレーニング環境下でのNOTECHS評価に合致するかについては評価していない。2024年度はこれらの課題を含めた研究開発を実施する必要があり、次年度テーマである医療系学生向けNOTECHS仮想トレーニング技術とEBT技術による教育実践・評価において、本法の限界点と従来法との比較による課題を抽出し、技術の改善を図る予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画においては、AI開発用ソフトウェアとクラウド利用ライセンスを計上していたが、当初利用を想定したソフトウェアより高性能かつ安価なソフトウェアを導入したことと、オンプレミス環境でAIモデルの開発を行うことが可能となったことで、使用額に変更が生じた。加えて当初情報収集・成果報告を予定していた学会への参加がリモート参加となったため、旅費の使用額と当初計画に差を生じることとなった。 研究成果は2024年度に国内外の学会にて発表を行うとともに国際誌への投稿を計画しているが、国際学会発表に要する経費やオープンアクセス化に伴う投稿料が高騰していることから、これら経費に充当する。
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