2024 Fiscal Year Annual Research Report
Mitigation and promotion of hydrogen environment embrittlement by controlling electron density on material surface
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22K18763
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| Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
薦田 亮介 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90801308)
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| Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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| Keywords | 水素ぜい化 / 水素侵入 / 電子密度 / 静電誘導 |
| Outline of Annual Research Achievements |
水素ガス環境下で材料に水素脆化が生じるためには,水素が材料内部へ侵入する必要がある.その過程では,材料表面に接近した水素分子が,材料表面から自由電子の供給を受けて水素原子へと解離する必要がある.すなわち,水素脆化の発現には材料表面における電子の授受(触媒作用)が重要な役割を果たしており,表面の電子状態を制御することができれば,水素脆化そのものを制御できる可能性がある.そこで本研究では,材料表面の電子密度を人工的に制御し,水素ガス中での水素脆化挙動に与える影響を明らかにすることを目的とした. まず,材料表面の電子密度を電場によって制御可能な水素ガス環境中引張試験装置を開発した.この装置では,試験片を2枚の電極間に配置し,静電誘導の原理を用いて試験片表面に電荷分布を生じさせることで,電子密度の制御を実現した.印加した電場の大きさは最大で1200kV/m,水素ガスの圧力は最大1.0MPaとした.試験には,全体的な脆化挙動を観察するための丸棒引張試験片と,き裂の進展特性を定量的に評価するためのSENT試験片の2種類を使用した. 丸棒試験片による試験では,電場の有無によって引張強度特性に顕著な差は見られなかったが,破面観察の結果,電子密度が低い側では水素脆化が抑制され,高い側では水素脆化が促進される傾向が確認された.これは,静電誘導により電子密度が増加した側では水素の侵入が促進され,電子密度が減少した側では水素の侵入が抑制されたためであり,当初の目論見を達成することができた.しかし,引張強度特性にはその差が出ておらず,定量的な評価には至らなかった. 定量的な評価を行うため,片面にき裂を有するSENT試験片を用いた試験を実施したところ,電子密度の制御によって水素脆化が顕著に促進あるいは抑制されることが確認され,破壊じん性値に基づいてその効果を定量的に評価することに成功した.
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