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2022 Fiscal Year Research-status Report

中赤外光を用いた光超音波ハイパースペクトラルイメージング

Research Project

Project/Area Number 22K18785
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

松浦 祐司  東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木野 彩子  東北大学, 医工学研究科, 学術研究員 (30536082)
Project Period (FY) 2022-06-30 – 2024-03-31
Keywords光音響分光法 / 光超音波 / 中赤外光イメージング
Outline of Annual Research Achievements

本研究はパルス変調した中赤外光を生体組織に照射した際に,組織内部で発生する超音波を検出することにより,生体分子のスペクトル情報と,ビームスキャンによる面内構造情報の両方を含むハイパースペクトル画像を得る手法のフィジビリティスタディーを行うことを目的とする.今年度は基礎的検討として,はじめに生体組織のスペクトル取得を行った.サンプルとしては,生体模擬試料としてブドウ糖を添加したゼラチンや,ヒト耳たぶなどを対象とし,波長8~10ミクロンで発振する波長可変QCLを使用し,試料内部で発生した超音波は,サンプル表面に押し付けた圧電セラミクス(PZT)トランスデューサで検出した.得られた分光スペクトルについて,ATR法によって得られたスペクトルと比較した結果,吸収係数に対して非線形なスペクトルが得られたが,多変量解析などを用いれば特定成分の濃度変化を検出可能なことがわかった.また,試料の厚さを変化させると,試料中の超音波の波長に応じて発生する定在波が生じ,その条件下では非常に強力な信号が得られることがわかり,本手法の感度向上が可能なことがわかった.さらに,励起用の中赤外レーザ光を2次元的に走査するシステムを構築し,生体試料のハイパースペクトル画像の取得を試みた.試料は牛肉片とし,あらかじめ測定した筋肉と脂肪の標準試料のスペクトルを用い,試料の測定点ごとの成分を判別分析することにより,成分に応じた画像の取得に成功したため,本手法の将来的な実用性についての見通しが示された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画にあった本手法で得られるスペクトルと吸収係数の関係を明らかにすることに成功したうえ,感度向上の方法も見出し,さらには基礎的な実験ではあるが,牛肉片の赤外分光画像の取得にも成功したため.

Strategy for Future Research Activity

まずは本手法で得られるスペクトルが,吸収係数に対して非線形性を有する原因について,数値シミュレーションなどを通じて明らかにする.またイメージングにおいては,悪性腫瘍に特有の成分を含んだファントムを作製し,そのイメージングを試みることにより,将来的な非侵襲診断法へと結びつけることを検討する.

  • Research Products

    (8 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Open Access: 1 results) Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)

  • [Journal Article] 赤外分光法による無侵襲血中脂質分析2022

    • Author(s)
      木野彩子, 松浦祐司
    • Journal Title

      Medical Science Digest

      Volume: 48 Pages: 52-53

  • [Journal Article] Healthcare-monitoring systems using mid-infrared light2022

    • Author(s)
      Y. Matsuura
    • Journal Title

      Photonics Review

      Volume: 202203 Pages: 202203-1-4

    • DOI

      10.11470/photo.220203

    • Open Access
  • [Presentation] Mid-infrared photoacoustic spectroscopy using piezoelectric transducer2023

    • Author(s)
      R. Sasaki, S. Kino, Y. Matsuura
    • Organizer
      SPIE Photonics West 2023
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 超音波検出に基づく中赤外光音響分光法を用いたハイパースペクトルイメージングの試み2023

    • Author(s)
      田中望実, 木野彩子, 松浦祐司
    • Organizer
      レーザー学会学術講演会第43回年次大会
  • [Presentation] 中赤外光超音波分光法によるヒト生体試料の測定の試み2023

    • Author(s)
      佐々木亮太, 木野彩子, 松浦祐司
    • Organizer
      レーザー学会学術講演会第43回年次大会
  • [Presentation] Biological Tissue Analysis by Mid-infrared Photoacoustic Spectroscopy Using Piezoelectric Transducer2022

    • Author(s)
      R. Sasaki, S. Kino, Y. Matsuura
    • Organizer
      CLEO/Pacific Rim '22
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 中赤外光超音波 分光法による生体分析における感度向上の検討2022

    • Author(s)
      佐々木亮太, 木野彩子, 松浦祐司
    • Organizer
      第83回応用物理学会秋季学術講演会
  • [Presentation] 超音波トランスデューサを用いた光音響分光法による生体成分イメージングの試み2022

    • Author(s)
      田中望実, 松浦祐司
    • Organizer
      第83回応用物理学会秋季学術講演会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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