2022 Fiscal Year Research-status Report
全天球カメラと全周レーザを用いたリアルタイム大型構造物内部形状計測
Project/Area Number |
22K18826
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 淳 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30334957)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | 形状計測 / 光切断法 / 広視野カメラ / 全周レーザ |
Outline of Annual Research Achievements |
トンネルや建築物など大型構造物の施工・維持管理において,その内部形状の3次元計測は必要不可欠である.トータルステーションやLiDARでは,高密度な計測を高速に行うことは原理的に困難であり,広範囲の測量を行うため測量機器の場所を移動させる度に煩雑な校正(測量機器の位置姿勢の移動量を計測するための操作)が必要となる.本研究では,360度の視野を有する全天球カメラと360度方向に同時にレーザ光を照射可能な全周レーザから構成される測量機器を新規に構築し,構築した測量機器を複数セット用い,測量機器を校正なしで移動させながら,大型構造物の内部形状を広範囲・高精度・高密度にリアルタイムで測量する新規な手法を構築することを目的とする. 具体的には,(1) 広視野カメラと全周レーザから構成される測量機器のプロトタイプの構築,(2) 安定したレーザ光検出方法の構築,(3) 大型構造物の3次元形状計測原理の構築,(4) 1断面の形状計測手法の構築,(5) 複数断面の形状計測手法の構築,の順に研究を進め,大型構造物の内部形状計測手法を確立する. 本年度は,(1)(2)(3)を行った.広い画角を有するカメラと周囲360度に同時にレーザ光を照射可能な全周レーザからなる測量装置を構築した.また,レーザ光照射の出力を瞬間的に切り替えて複数枚の画像を取得し,画像間の差分解析を行うことで,環境光や外光の影響を受けない安定したレーザ光検出手法を新規に構築した.更に,光切断法に基づいた3次元形状計測原理を構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) 広視野カメラと全周レーザから構成される測量機器のプロトタイプの構築,(2) 安定したレーザ光検出方法の構築,(3) 大型構造物の3次元形状計測原理の構築,(4) 1断面の形状計測手法の構築,(5) 複数断面の形状計測手法の構築,の順に研究を進める計画に対して,(1)(2)(3)の内容を構築することができたため,おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 広視野カメラと全周レーザから構成される測量機器のプロトタイプの構築,(2) 安定したレーザ光検出方法の構築,(3) 大型構造物の3次元形状計測原理の構築,(4) 1断面の形状計測手法の構築,(5) 複数断面の形状計測手法の構築,の順に研究を進める計画に対して,(4)と(5)の内容を構築することを目指す.
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Causes of Carryover |
本年度により詳細に基礎理論の構築を行った上で,その結果をふまえて次年度に実験装置の選定を行うことにより,より効果的に研究を進めるため.
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] クロスラインレーザとカメラを併用したロックボルト孔の位置および方向計測2023
Author(s)
速水 桃子, 伊賀上 卓也, 井倉 幹大, 樋口 寛, ルイ笠原 純ユネス, 伊藤 哲, 谷口 信博, 森野 弘之, 吉田 健一, 淺間 一, 山下 淳
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Journal Title
精密工学会誌
Volume: 89
Pages: 328~335
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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