2022 Fiscal Year Research-status Report
Innovative reaction system with external fields for three-dimensional nanoporous catalysts
Project/Area Number |
22K18929
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
藤田 武志 高知工科大学, 理工学群, 教授 (90363382)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | コロナ放電 / ガス触媒 / ナノポーラス金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
極力小さいエネルギーで触媒反応を促進させるために、我々は使用エネルギーが小さいコロナ放電とナノポーラス金属材料を組み合わせる新しいシステムの構築を試みている。ナノポーラス金属は、ナノサイズの微細構造を持つ一繋がりの構造である。一繋がりの構造体であるという特徴から高い電気伝導性を併せ持っている。また、コロナ放電は電極先端のような尖った箇所に電圧が集中することで発生するという特性を持つ。したがって、ナノポーラス金属のような微細構造を持つ物質を用いることで反応を効率的に促進できるのではないかと着想した。 本年度は、使用エネルギーの小さいコロナ放電とナノポーラス銅(以後NPCu)を組み合わせた構築により、高い反応転換率を目指すことを目的とした。まずは、CO 酸化反応で高い反応転換率が得られるかを確認し、その後にドライリフォーミングメタン(DRM)反応を行った。 NPCu の前駆体合金として、厚さ0.05mm のCu-Mn 板を使用して、ジグザグに切ったり筒状に丸めたりして構造体を作った。次に50℃の1.0M 硫酸アンモニウムで12 時間脱合金化した。触媒反応装置のガラス管内部に構造化触媒を入れ、反応ガスを流した。静電気発生装置を用いて静電圧を触媒に印加し、ガスクロマトグラフィーで反応ガスの濃度を測定した。また、ナノポーラス化した触媒を走査電子顕微鏡(SEM)で観察した。 CO 酸化反応では、CO 転換率が最大77%の結果が達成された。しかし、最大のCO 転換率が得られた構造化触媒を用いてDRM 反応を行ったところ、CO2転換率は2%と低かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CO 転換率が77%の結果はこれまでの最高値であり、更なる向上が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の展望として、 CO酸化反応のCO転換率を100%に近づけるために、気体との接触面積をさらに大きくしたような構造体の設計や 、貴金属や酸化物を複合化したものを用いることが挙げられる。また、 DRM反応のガス転換効率向上も目指して条件を調査する必要がある。
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