2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of Platform for Crystal Structure Prediction of Organic Semiconductors
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22K18953
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
渡辺 豪 北里大学, 理学部, 准教授 (80547076)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 有機半導体 / 結晶構造予測 / 分子動力学シミュレーション / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、機械学習と分子動力学(MD)シミュレーションを連携することで、有機材料、特に有機半導体単結晶について、分子構造のみから結晶構造を高精度に予測できる計算科学プラットフォームの構築に取り組んでいる。 初年度である2022年度では、まず実験から得られた有機半導体単結晶の結晶構造データを集めたデータベースを構築した。そして、このデータベースを活用して代表的なパッキング構造を高精度に予測可能な機械学習モデルを作成した。また、結晶構造探索プログラムとMDシミュレーションを併用させた手法により、2種類のn型有機半導体においては分子構造のみから結晶構造を予測できることを確かめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験で同定された有機半導体の結晶構造のデータベースを作成し、そこから有結晶構造の重要な情報であるパッキング構造を高精度に予測可能な機械学習モデルを提案できたことは大きな成果である。 また、分子構造のみから結晶構造を予測する計算科学的手法についても2種類の有機半導体に対しては有用であることを検証しており、当初計画通りの進展が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に提案した結晶構造予測手法を、様々な有機半導体に対しても十分な精度で適用可能かを検証する。精度が低い分子群が出てきた場合には、徹底的に要因を究明し、適宜修正することで、より汎用的で高精度な手法へと発展させる。 さらに、温度による結晶多形相転移が見られる有機半導体についてMDシミュレーションで再現可能なモデルの構築を目指す。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で、参加予定であった学会が中止またはオンライン開催となり、旅費が不要となったことが主な原因である。2023年度より新しく研究室を立ち上げるため、その費用に充てる予定である。
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Research Products
(11 results)