2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K18971
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荻 博次 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (90252626)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | QCM / 無線 / 無電極 / バッテリーフリー / ガスセンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
カーボンニュートラルの実現に向けて世界中で水素社会の到来が確実視されており、関連技術の進化が要求されている。本研究では、20メートル以上の距離における無線・無給電振動子センシング技術を確立することを第1の目的とし、この原理を利用した半永久使用可能な高感度の水素ガスセンサーシステムを開発することを第2の目的とする。
令和4年度においては、20メートルを超える距離における、無線・無給電の計測技術を確立した。ATカット水晶振動子をMEMS技術を用いて薄型化し、ガラス/シリコン/ガラスの3層構造からなるマイクロフォルダ内に設置した。電磁波発生装置から、水晶振動子の力学的共振周波数と同じ周波数のバーストの電磁波を送信し、水晶振動子を発振させ、続いて、水晶振動子の振動によって発せられる電磁波を、受信機により受信することにより、20メートルを超える距離における非接触での水晶振動子の共振周波数の計測に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初目標としていた20メートルを超える無給電無線計測技術をほぼ確立することができており、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
20メートルを超える距離において、水素検出実験を実施し、また、水素侵入の際のエネルギーバリアを低減する感応膜を開発し、水素ガスの検出感度を高める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により当初予定していた旅費および電波暗室での実験が減少したため。未使用分は次年度の情報収集のための旅費および電波暗室の利用費に充てる予定である。
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