2023 Fiscal Year Research-status Report
実・逆・仮想空間の協奏による高分子界面の新しい構造解析法の開発
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22K19074
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
青木 裕之 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特別教授 (90343235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 大 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 研究副主幹 (80391259)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 高分子薄膜 / ナノ構造 / 機械学習 / 斜入射小角散乱 / 超解像顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では実空間および逆空間の相補的な実験的構造解析法において、仮想空間すなわち計算機を用いた手法を導入することで、新たな構造解析を行うことを目的としたものである。本年度においては、前年度に提案したディープラーニングによって中性子実験から実空間構造を直接的に推定可能な人工ニューラルネットワークモデルについてチューニングを進めた。人工ニューラルネットワークの構成を最適化することで、比較的単純な層構造を有するサンプルについては一定程度の精度で、薄膜試料の表面・界面の構造推定を行うことができるようになった。また、顕微鏡画像解析についてもディープラーニングを用いた解析手法の開発を行った。蛍光顕微鏡によって測定した単一分子の画像データから、分子の配向などを評価可能な解析技術を開発した。人工ニューラルネットワークを用いることで、蛍光顕微鏡画像から直接的に高分子鎖の構造パラメーターを推定することが可能になった。ここで、ディープラーニングの学習で使用している計算機GPUを増強することで、計算効率を上げることができた。実験に関しては、J-PARC物質・生命科学実験施設及びオーストラリア原子力科学技術機構に設置された中性子反射率ビームラインにおいて、ポリメタクリレート系高分子及びエポキシ樹脂のスピンコート薄膜試料についてのデータ取得を行った。また、ペリレンジイミド蛍光分子によってラベルされたポリメタクリレート試料について単一分子蛍光観察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に予定していた海外施設での実験が今年度に延期となったことから、それに継続する実験実施が後ろ倒しとなって、全体として計画が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度導入したGPUで計算処理の効率が向上したが、さらなる向上が望まれるため、追加導入を行う。また、施設都合によって後ろ倒しとなっている実験を実施するとともに、実験で得られたデータを用いて解析を進める。
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Causes of Carryover |
海外施設での実験が施設側の機器故障によって延期となり、そのための旅費や試料準備のための経費が必要となったため。また導入を計画していた機器が欠品によって年度内納品が不可能となったため。
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Research Products
(3 results)