2022 Fiscal Year Research-status Report
子嚢菌門の糸状菌に保存された生殖期特異的ウイルス除去機構を担う因子群の同定
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22K19144
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
本田 信治 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (90632167)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | アカパンカビ / ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
アカパンカビはモデル生物としてショウジョウバエに次ぐ古い歴史を持つのにも関わらず、研究代表者らの報告までアカパンカビに感染する菌類ウイルスの発見に至らなかった(Honda et al, Nature comm, 2020)。この長い未発見の理由の一つに、糸状菌アカパンカビの生殖期にウイルスを除去する未解明な分子機構が挙げられる。本研究では、この特殊な分子機構を分子レベルに紐解くことを目的とする。 研究代表者の先行研究により、ウイルス除去機構を担う因子群は生殖期のみに発現していることが示唆されている。そこで、ウイルス感染させた正常株の無性・有性生活環時のRNA-seq解析を行い、上記の条件に一致する因子群候補の抽出を行った。その結果、ウイルス感染で発現が変動する遺伝子のほぼすべてが無性・有性生活環で一致した。免疫を過剰に応答にすることを防ぐ新規遺伝子ZAO-1を欠損させると、生殖期特異的なウイルス除去機構が部分的に機能しなくなることを見出している。そこで上記同様にRNA-seq解析を行ったところ、この欠損株では、遺伝子全体で3割近くの発現が大きく変動することがわかった。これらの解析結果から、当初の計画ではウイルス除去機構を担う因子群を抽出することが困難であることが判明したため、新たな実験系を構築し、ウイルス除去機構を担う因子群の抽出・同定を目指すことにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画ではウイルス除去機構を担う因子群を抽出することが困難であることが判明したため。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな実験系を構築し今後の研究を推進する。具体的には、新たに単離した無性生活環のウイルス感染応答のみを消失する欠損株を用いて、有性生活環特異的にウイルス感染時に応答する遺伝子群の抽出を試みる。
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Causes of Carryover |
当初の計画ではウイルス除去機構を担う因子群を抽出することが困難であることが判明したため、新たな実験系を構築し、ウイルス除去機構を担う因子群の抽出・同定を目指すことにしたため。
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Research Products
(3 results)