2023 Fiscal Year Annual Research Report
Novel chemical control for the production of useful plant substances
Project/Area Number |
22K19160
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
朽津 和幸 東京理科大学, 創域理工学部生命生物科学科, 教授 (50211884)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | 特化代謝 / ジャスモン酸 / フェニルプロパノイド経路 / サリチル酸 / 耐病性 / 耐虫性 / 構造活性相関解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般に植物のサリチル酸経路とジャスモン酸経路は相互に抑制的に機能すると考えられているが、シロイヌナズナに本化合物を処理すると、ジャスモン酸蓄積にやや遅れてサリチル酸の蓄積が誘導された。本化合物を処理した時系列トランスクリプトーム解析の結果、ジャスモン酸・サリチル酸の内生量増加に先行して生体防御応答に関連した遺伝子発現が誘導され、ジャスモン経路関連遺伝子・サリチル酸経路関連遺伝子に加えて、フェニルプロパノイド経路等の特化代謝関連遺伝子の発現が誘導されることが明らかになった。シロイヌナズナの成熟個体に処理すると、ジャスモン酸経路関連遺伝子の発現が誘導され、灰色カビ病菌、害虫ミカンキイロアザミウマに対する抵抗性が強化された。Nicotiana benthamianaに処理するとクローバ葉脈ウイルスの増殖を抑制した。このように本化合物処理により、広範な病原体に対する耐病性、植食昆虫に対する耐虫性を向上させることが明らかとなった。 構造類縁体を合成し、構造活性相関解析を進め、活性に影響の少ない官能基を同定した。こうした知見に基づいて、複数種のビオチン化誘導体を合成し、標的候補タンパク質の探索・同定を進めた。 植物培養細胞に本化合物を処理し、代謝産物の分析を進めた。 ゼニゴケに本化合物を処理すると、感染シグナル誘導性の防御応答を亢進する効果を持つことを見出した。このように本化合物は、広範な植物種に効果を示すことが明らかとなった。
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[Presentation] 植物のジャスモン酸・サリチル酸双方の経路を活性化する化合物の抵抗性誘導効果と作用機構の解析2024
Author(s)
小川 瑞貴, 並木 健太郎, 遠矢 龍平, 小川 聡太, 星野 正剛, 粟野 眞妃, 舟橋 汰樹, 北畑 信隆, 斉藤 優歩, 中野 正貴, 橋本 研志, 倉持 幸司, 安部 洋, 浅見 忠男, 木村 成介, 朽津 和幸
Organizer
日本植物病理学会
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[Presentation] ジャスモン酸とサリチル酸の蓄積を誘導する CY8 の構造活性相関と結合タンパク質の探索2023
Author(s)
粟野 眞妃, 男澤 翔矢, 根本 健司 , 斉藤 優歩, 舟橋 汰樹 , 小川 瑞貴 , 星野 正剛, 北畑 信隆 , 中野 正貴 , 橋本 研志 , 朽津 和幸 , 古山 祐貴 , 倉持 幸司
Organizer
日本農薬学会第37回農薬デザイン研究会
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[Presentation] ジャスモン酸・サリチル酸双方の経路を活性化する化合物の効果と作用機序の解析2023
Author(s)
小川 聡太, 並木 健太郎 , 遠矢 龍平 , 小川 瑞貴 , 粟野 眞妃 , 舟橋 汰樹 , 北畑 信隆 ,斉藤 優歩 , 中野 正貴 , 橋本 研志 , 倉持 幸司 , 安部 洋 , 浅見 忠男 , 木村 成介 , 朽津 和幸
Organizer
植物化学調節学会第58回大会
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[Presentation] Mode of action and possible application of a novel compound that induces the accumulation of both jasmonic acid and salicylic acid in Arabidopsis.2023
Author(s)
Mizuki Ogawa, Kentaro Namiki, Ryuhei Toya, Sota Ogawa, Seigo Hoshino, Manami Awano, Hinaho Uesugi, Taiki Funahashi, Nobutaka Kitahata, Yuho Saito, Masataka Nakano, Kenji Hashimoto, Hiroshi Abe, Tadao Asami, Seisuke Kimura, Kouji Kuramochi, Kazuyuki Kuchitsu
Organizer
Taiwan-Japan Plant Biology 2023
Int'l Joint Research / Invited
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[Presentation] Mode of action and possible application of a novel compound that induces the accumulation of both jasmonic acid and salicylic acid in Arabidopsis.2023
Author(s)
Mizuki Ogawa, Kentaro Namiki, Ryuhei Toya, Sota Ogawa, Seigo Hoshino, Manami Awano, Hinaho Uesugi, Taiki Funahashi, Nobutaka Kitahata, Yuho Saito, Masataka Nakano, Kenji Hashimoto, Hiroshi Abe, Tadao Asami, Seisuke Kimura, Kouji Kuramochi, Kazuyuki Kuchitsu
Organizer
Hybrid QBIC Workshop
Int'l Joint Research
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[Presentation] シロイヌナズナにジャスモン酸とサリチル酸の蓄積を誘導する化合物の抵抗性誘導効果と作用機序の解析2023
Author(s)
遠矢 龍平, 並木 健太郎, 小川 聡太, 小川 瑞貴, 星野 正剛, 粟野 眞妃, 上杉 日奈保, 舟橋 汰樹 , 北畑 信隆, 斉藤 優歩, 中野 正貴, 橋本 研志, 倉持 幸司, 安部 洋, 浅見 忠男, 木村 成介, 朽津 和幸
Organizer
令和5年度日本植物病理学会関東部会
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[Presentation] シロイヌナズナにジャスモン酸とサリチル酸の蓄積を誘導する化合物の作用機序とその応用2023
Author(s)
小川 瑞貴, 並木 健太郎, 遠矢 龍平, 小川 聡太, 星野 正剛, 粟野 眞妃, 上杉 日奈保, 舟橋 汰樹, 北畑 信隆, 斉藤 優歩, 中野 正貴, 橋本 研志, 倉持 幸司, 安部 洋, 浅見 忠男, 木村 成介, 朽津 和幸
Organizer
第40回日本植物バイオテクノロジー学会(千葉)大会
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