2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the female specific regulation of meiosis
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22K19315
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
石黒 啓一郎 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (30508114)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | 減数分裂 / 卵 |
Outline of Annual Research Achievements |
減数分裂の制御には雌雄性差がある。オス精巣では生涯にわたって減数分裂が継続されるが、メスの減数分裂は胎児期に性決定による生殖腺の分化を経た後E13.5-E14.5のごく狭いタイムスパンの一時期に開始され、思春期を迎えるまでいったん長期の休眠状態に入る。ヒトの場合は40年以上にもわたって休眠状態が持続され、排卵と同時に第一分裂が再開される。この卵子の減数第一分裂の途中での長期休眠状態は、細胞周期のG2期アレストと考えることが出来る。これによりメス生殖細胞は胎児期のごくわずかな時期に減数分裂に進行したpoolによって、生殖可能なライフスパンを支える卵子数が決定されるが、meiotic G2期アレストをトリガーするメカニズムは全くわかっていない。本研究では、卵子の休眠のための遺伝子発現プログラムの解明を目的として、減数第一分裂前期のトランスクリプトームにおける雌雄性差の解析について検討を行った。我々が作製したRBとの結合配列に変異を導入した変異型Stra8発現マウスのメス生殖細胞は出生頃に卵子が排除されることが判明したため、このマウスを早期卵子喪失モデルとして遺伝子発現パターンについてscRNA-seqを用いて詳細な検討を行った。とりわけ、変異型Stra8発現マウスで喪失する亜集団で発現変動を示す遺伝子を抽出して、細胞周期G2期アレストあるいは卵子の発生に関連する遺伝子に発現変動が見られないか検討を行った。また同様にオス精巣のscRNA-seqデータとの照合から、減数第一分裂前期で雌雄性差を示すDEGを抽出した。その結果、さらにメス生殖細胞のE18で特異的に発現上昇を示す遺伝子を同定した。
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