2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation and application of a novel mechanism of sleep regulation by diet
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22K19354
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
林 悠 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 客員教授 (40525812)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠は、様々な疾患の発症や加齢に伴いその合計時間や質が影響を受ける。近年の研究から、睡眠が脳の恒常性維持や記憶の固定化など、脳機能に重要な役割を担うことが明らかになりつつある。したがって、睡眠の質を改善する有効は方法の開発が求められる。しかしながら、既存の睡眠薬や睡眠介入方法の多くは、効果が限定的であったりレム睡眠とノンレム睡眠の周期の乱れを生じさせたりする。我々はマウスにおいて、特定のエサが睡眠を有効に増加させる可能性を見出した。そこで本研究では、食事が睡眠に影響を及ぼすメカニズムの解明を目指している。今年度は、我々がこれまでに明らかにしてきた睡眠制御回路が食事による睡眠への効果の作用点またはその下流に位置することを検証するために、これらの神経回路に特異的に介入する方法の確立を行った。具体的には、目的のマーカー遺伝子と同じようなパターンでNLS-GFPを発現し、さらにCre依存的に細胞死を誘導する遺伝子であるDTAを発現するようなカセットをデザインし、睡眠制御回路の構成ニューロンに選択的であることを見出したマーカー遺伝子のCDS直後にIRESをはさんで導入したノックインマウスを作出した。このマウスでは、Cre依存的にマーカー遺伝子を発現するニューロンが破壊されることを確認した。さらに、複数のCre発現系統と掛け合わせて、それぞれの系統において部分的に睡眠制御回路のニューロンを破壊し、その状態で特定のエサを食する条件で飼育し、睡眠を測定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね研究計画通りに進んでいるため、このように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、当初の研究計画に則り進める。
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Causes of Carryover |
本研究はおおむね当初の予定通り進んでいる。ただ、今年度中に購入を予定していた一部の物品については、納入が間に合わず、次年度に持ち越しとなった。
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