2022 Fiscal Year Research-status Report
Mechanism of constituting a cancer cell population resistant to molecular-targeted drugs
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22K19368
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
青木 重樹 千葉大学, 大学院薬学研究院, 講師 (30728366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅澤 啓太郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30505764)
水野 忠快 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (90736050)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | がんヘテロジェナイティ / 分子標的薬 / 代謝リプログラミング / ミトコンドリア / チロシンキナーゼ阻害薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん分子標的薬は、副作用が少なく劇的な治療成績を収めている一方で、多くの症例で1年 以内に耐性を獲得する問題がある。耐性化の原因は腫瘍内不均一性にあると考えられてお り、近年初期治療に対して抵抗性を示す“寛容性細胞”が治療に伴って遺伝子変異を獲得 し耐性化するという概念が提唱されている。しかし、その寛容性細胞の実態はあまり明確にされておらず、どのような生存戦略を獲得しているのかも不透明である。そこで本年は、寛容性細胞の特性解析やそれらに対する治療戦略を、肺がん細胞を用いて検討した。 EGFR変異陽性の非小細胞性肺がんを限界希釈法によりクローン化し、それらに対するオシメルチニブへの感受性を調べたところ、感受性に差があることが分かり、それが継代等の影響は受けず、クローン内で維持されたものであることが示唆された。つまり、元の細胞集団は、そのようなクローンが寄り集まってできたものであると考えられる。また、その低感受性細胞株がもつオシメルチニブに対する生存戦略を調べるべく、オミクス解析等を行ったところ、グルタミン代謝系が亢進していることが示唆された。それを反映するように、オシメルチニブに対して抵抗性を示すような細胞群では、ミトコンドリア膜電位の亢進も認められており、ATP産生システムを解糖系からスイッチしていると考えている。その中でも、特定のタンパク質に着目してそこに対する阻害剤を曝露したところ、奇麗にオシメルチニブ耐性細胞群を死滅させられる可能性が認められ、阻害標的と考えている下流の代謝産物を補充することでそれら細胞の死滅はキャンセルされた。ゆえに、それら抵抗性を示すクローンは、そういった代謝系を亢進させるポテンシャルを有しており、治療寛容性を持つのではないかと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
がん細胞集団がヘテロであることをクローン化により示すことができ、特にEGFR変異陽性非小細胞性肺がんに対して、治療抵抗性クローンの特性や治療ターゲットの明確化など行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
それらクローンがどのように協調して集団となっているのか、集団内での役割や周りからの影響など解析していくべきと考えている。
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Causes of Carryover |
細胞のクローン化や特性解析等に時間がかかったため、大掛かりな測定・解析等は翌年度に回すことにした。その代わり、翌年度に計画していた生化学的な実験等を先に行い、治療戦略の明確化など行うことができたため、研究全体として遅れが生じているわけではない。
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Research Products
(2 results)