2023 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸アベイラビリティによる代謝制御を担うトランスメンブランシグナル機構の解明
Project/Area Number |
22K19404
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金井 好克 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60204533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大垣 隆一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20467525)
岡西 広樹 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70792589)
徐 旻恵 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (20910201)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | アミノ酸 / 受容体 / 輸送体 / シグナル情報伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞は、アミノ酸量を感知して転写・翻訳を制御するため、アミノ酸自身がシグナル分子として機能しているが、これまでに細胞内アミノ酸濃度を感知してmTORC1へとシグナルを送る細胞内センサーであるロイシンセンサー等が同定されている。今回、細胞外のアミノ酸を感知する「細胞膜センサー」の存在を支持する事実として、ほとんどの細胞株ではロイシンによるmTORC1活性化が細胞へのロイシン取り込みを担うアミノ酸トランスポーターの阻害薬により抑制されるのに対して、特定の細胞ではロイシンによるmTORC1活性化がアミノ酸トランスポーター阻害薬により抑制されないことが明らかになった。これは、その細胞では、ロイシンによるmTORC1活性化は、細胞内センサーによるのではなく、細胞外のアミノ酸を感知する新たな細胞膜センサーが存在し、それがmTORC1への主要なシグナルを担っていることを示唆している。さらに、今回、細胞膜センサーを介してmTORC1を活性化するアミノ酸誘導体を見出した。このアミノ酸誘導体は、細胞内センサーには認識されず、細胞膜センサーの特異的アゴニストとなる。この特異的アゴニストの発見により、細胞膜センサーの存在にさらに確証が与えられた。さらに、網羅的プロテオーム解析により、アミノ酸トランスポーターLAT1を阻害することでGCN2-eIF2α経路の活性化とその下流で転写因子ATF4の発現上昇が起こることが明らかになった。ATF4の発現上昇は、LAT1の抑制効果を打ち消し、LAT1阻害に対する細胞の適応に寄与するものと想定された。また、LAT1阻害は、mTORC1抑制によるフィードバック経路を介して上流のAKTを活性化することが示され、アミノ酸トランスポーターと細胞膜センサーのクロストークが示唆された。
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Research Products
(38 results)
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[Presentation] 腎細胞癌における4F2hcの役割の検討2023
Author(s)
裴 祥存, 坂本 信一, 趙 雪, 齋藤 心平, 平山 友里, 橋本 弘史, 佐塚 智和, 今村 有佑, 金井 好克, 安西 尚彦, 市川 智彦
Organizer
第110回 日本泌尿器科学会総会
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[Presentation] アミノ酸トランスポーターLAT1はカバジタキセル耐性前立腺癌細胞においてCDK1とCDK2を介して細胞増殖に寄与する2023
Author(s)
梨井 隼菱, 坂本 信一, 溝上 敦, 斎藤 心平, 田村 貴明, 新井 隆之, 佐塚 智和, 今村 有佑, 安西 尚彦, 金井 好克, 市川 智彦
Organizer
第110回 日本泌尿器科学会総会
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[Presentation] 去勢抵抗性前立腺癌におけるアミノ酸トランスポーターLAT1選択的阻害薬JPH203を用いた抗腫瘍効果の検討2023
Author(s)
齋藤 心平, 坂本 信一, 安藤 敬佑, 裴 祥存, 柴田 裕貴, 金坂 学斗, 竹内 信善, 佐塚 智和, 今村 有佑, Xu Minhui, 金井 好克, 安西 尚彦, 市川 智彦
Organizer
第110回 日本泌尿器科学会総会
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