2022 Fiscal Year Research-status Report
Clarification of the mechanism for endogenous retrovirus to get involved in the antitumor immunity response
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22K19561
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨樫 庸介 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80758326)
本田 知之 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80402676)
冨田 秀太 岡山大学, 大学病院, 准教授 (10372111)
山本 寛斉 岡山大学, 大学病院, 講師 (40467733)
諏澤 憲 岡山大学, 大学病院, 助教 (90839713)
枝園 和彦 岡山大学, 大学病院, 講師 (30708079)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 内在性レトロウイルス / 肺癌 / 腫瘍免疫応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
非小細胞肺癌を含む種々の悪性腫瘍においては、腫瘍が免疫系から逃避するために獲得する免疫チェックポイント分子に対する抗体(免疫チェックポイント阻害薬)により治療効果を認めており、癌治療の新たな選択肢として注目されている。しかし、約30%の患者にしか効果を認めないため、個々の患者で腫瘍免疫応答の機構は異なることが予想される。内在性レトロウイルス (ERV) は、生物の生殖細胞ゲノム中に存在するレトロウイルスゲノムに類似した塩基配列であり、ヒトのゲノムにおいては8%程度を占めると考えられているが、遺伝子発現および調節において不可欠な役割を果たしている。ERVが腫瘍免疫抑制に関わる可能性が報告されているが、一方でERVが腫瘍免疫応答を促進するという一見すると矛盾した報告もあり、ERVが腫瘍免疫応答に関与するメカニズムの詳細は未だ不明である。本研究では、肺癌におけるERV発現が腫瘍免疫応答に関与するメカニズムに焦点を当て、その本質の解明に挑戦する。
令和4年度は、保管されている肺癌手術検体を使用してRNA-SeqによりERV発現の探索を進めている。また得られた遺伝子データを、腫瘍に含まれる各種細胞の構成比を推定する解析ツールであるCIBERSORTx (https://cibersortx.stanford.edu/) に入力して、T細胞やB細胞などの免疫細胞の分画を推定し、ERVの発現と免疫細胞の分画の関連を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
保管されている肺癌手術検体を使用したRNA-SeqによりERV発現の探索が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
肺癌手術検体を使用したRNA-SeqによるERV発現の探索を進めると共に、ヒト肺癌細胞株を用いて、RNA-Seqで同定したERV発現をRNA・タンパクレベルで確認する。またこれらの細胞株を用いてERVの遺伝子をノックダウンまたは強発現させた安定細胞株を作製し、新鮮な肺癌手術検体から分離抽出した腫瘍浸潤リンパ球 (TIL) とin vitroで共培養する。
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Causes of Carryover |
物品購入や解析費用において、一部当初の見込みよりも少額で購入や支払いが出来たものがあったため、816,100円の余剰が生じた。次年度に繰り越して物品購入に充当する。
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