2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of a vascular prothesis regenerated in the patient's body using a decellularized xenogeneic cell-free device
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22K19570
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
神田 圭一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60295649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 晋一郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50529873)
川尻 英長 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40515235)
権代 竜郎 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (00970906)
渡辺 太治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20448723)
山南 将志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (30438204)
夜久 均 京都府立医科大学, その他部局等, 学長 (50295648)
田地川 勉 関西大学, システム理工学部, 准教授 (80351500)
五條 理志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90316745)
上 大介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (80415588) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 生体内組織工学 / 自家移植 / 他科移植 / 臨床応用の拡大 / 脱細胞化処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
引き続き結合組織代用血管に化学処理・脱細胞化処理を加える研究を行った。 本年度は主に脱細胞処理法についての見直しを行った。まずこれまで行ってきた界面活性剤を灌流する方法を改良することにより、生体内組織工学代用血管の脱細胞化処理短縮を試みたが、還流法で全体で約7時間までの短縮が可能となった。処理法そのものについても以前用いて還流法から、さらなる手技の簡略化および短縮を目指して別の方法を導入した。グラフトが粗な構造であるため通常の生体血管の脱細胞処理よりも短時間かつ簡便な処理法の適用が可能と考えた。そこでより処理効率を高めるために、処理液を還流する方法ではなく、大量の処理液中に作成したグラフトを浮遊させ強く振盪する方法を導入した。本法では複雑な還流装置が不要であるだけではなく、閉鎖された空間での清潔操作が確保しやすいという利点がある。さらに一度に大量の組織を処理できるため作業効率の向上が可能となり、将来的な産業化にも有利である。本法を用いた処理後の組織の評価で十分な脱細胞化が行えることが組織学的評価およびDNA定量で確認できた。また物理特性計測システムを用いて処理前後の検体を比較したところ、十分な強度が保持されていることも確認できた。短期パイロット試験として頸動脈への同種パッチ移植を行ったが良好な結果が得られつつある。この振盪法は、他科由来脱細胞化組織作成の工程の簡便化・迅速化・効率化につながるものと考えさらに研究を継続する予定である。今後は本処理法の最適化条件を検討し、更なる効率化を目指す。また実際に作成した組織の他科移植動物実験を積極的に行い、グラフトとしての有用性を検討するとともに、合わせて今後はこれまで行ってきた自家移植実験との比較も行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に研究は進んでおり、徐々に成果報告も開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
大量の処理液を用いて強く振盪する脱細胞化処理について様々な溶液の濃度・量、振盪処理条件を比較することにより、組織学的検討・DNA定量をもとにさらに最適化・効率化を目指す。さらに処理後の組織の物理特性計測を行うことにより物理的強度を安全に保つことが出来る処理条件を検討する。その後引き続き短期~中期の他科移植実験を継続する。合わせてこれまで行ってきた自家移植実験との比較も開始したいと考えている。
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Causes of Carryover |
新しく導入した脱細胞化処理の開発を集約して今年度の研究を行ったため、当初予定していた動物実験は主に次年度に行うこととなった。そのため購入予定であった実験動物や機材・薬剤の購入が当初の予定より少なくなった。次年度は集中的に動物実験を行い、海外を含め積極的な情報発信を行う予定である。
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Research Products
(4 results)