2023 Fiscal Year Research-status Report
Challenge to elucidate the mechanism of cleft palate development from gene expression analysis linked to spatial information
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22K19624
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
上岡 寛 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80253219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早野 暁 岡山大学, 大学病院, 講師 (20633712)
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | Filamin A / 上皮間葉転換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目的である、口蓋発生メカニズムの解明のため、口蓋突起癒合部におけるFilamin A (Flna)の発現に注目し、主に次の3項目の研究を実施した。1つ目は、2022年度に作成したKRT14-Cre, Flna floxマウスの解析である。KRT14-CreマウスおよびFlna floxマウスを交配し、胎生13.5日および14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスを摘出後、口蓋組織の薄切切片を作成し、FLNA, E-cadherinおよびTGF-betaシグナリングの下流で発現するタンパクの産生を対照群と比較した。2つ目は、同じくKRT14-Cre, Flna floxマウス口蓋組織の器官培養を行い、メカニカルストレスがKRT14-Cre, Flna floxマウス口蓋組織の発生に与える影響を検討した。胎生13.5日および14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスの口蓋組織をメカニカルストレスの付与群、非付与群に分け、24時間の培養を行った後、TGF-betaシグナリングの下流で発現するタンパクの産生量をウエスタンブロット法にて比較した。3つ目は、昨年度に引き続き、Nanostring社のGeoMXを用いた空間的トランスクリプトーム解析を行うための準備実験を行なった。具体的には、胎生14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスの口蓋組織のパラフィン薄切切片を作成し、GeoMXのコールドランを行った。 さらに、これまでの結果を纏めDevelopmental cell, Nature communications, EMBO, Journal of Clinical Investigationなど幾つかの発生学の雑誌に投稿したが、まだ論文受理には至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現段階では、論文受理までには至っていないが、研究計画において予定していた通り研究結果を纏め、論文投稿を行うところまでは完了している。今後査読結果にて指摘された項目を補完し、他の学術雑誌に投稿する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方針としては、まずこれまでに受け取った査読結果を元に、論文原稿に修正を加えていく。NCBIのデータベースに報告・登録されている口蓋組織のsingle cell RNA seqデータをダウンロードし、それを解析することによって、今回得られた研究結果に関するエビデンスを補強する。具体的にはFLNAとTGF-betaシグナリングの中間を繋ぐ分子の候補を特定する。 さらに、KRT14-Cre, Flna floxマウス口蓋組織の空間的トランスクリプトーム解析を行うため、GeoMX解析の環境設定を引き続き模索していく。
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Causes of Carryover |
本年度は論文作成に注力したために国際学会への参加回数を少なくした。次年度は積極的に国際学会への参加に努めていきたい。
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