2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of communication tools for providers of multicultural health care
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22K19642
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
正木 治恵 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (90190339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
カズノブ ダビッド 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (10646657)
大原 裕子 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (10782146)
谷口 俊文 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (20724826)
青柳 寿弥 富山県立大学, 看護学部, 准教授 (40622816)
渡邉 誠 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 教授 (50272349)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 多文化 / ヘルスケア / コミュニケーションツール / 外国人患者 / 医療機関 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、医療機関で活用する外国人患者とのケアコミュニケーションを自文化や医療文化の相互理解に基づき円滑にするツール案(英語版と中国語版)のコンテンツを作成し、タブレット端末搭載用に、工学デザインの専門家がツールのデザイン案を検討した。コンテンツは、外来受診時と入院中に活用することを前提に、症状アセスメントや安静度、プライバシーに考慮が必要な処置や排泄ケア、習慣的要素が強い飲食や家族面会など9つの看護場面を含む。英語版については、特定の国の文化を想定せず共通して使用が可能なものとし、特定の文化圏(中国)に対応するものとして中国語版を作成した。 本ツール案の内容妥当性と活用可能性の評価を目的に、3病院における3病棟と外来、国際支援診療室で勤めている一般看護スタッフ(15名)と看護管理職(5名)計20名に、質問紙調査ならびに1~2名ずつのグループインタビューを計16回実施した。質問紙の内容は、基礎情報とツール案の各セッションの内容の適切さ、説明文の分かりやすさ、臨床現場での必要性に関する5段階リッカートスケールとし、インタビューでは、評価の理由と改善方法について問うた。 調査の結果、ツール案の内容は概ね妥当と評価され、活用可能性については、すぐにでも使用したいや自施設用にアレンジできるようにしてほしいなどの要望が出された。 本研究で開発した多文化対応ケアコミュニケーションツールは、グローバル化に対応した医療・ケアの提供体制の一助となると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画についてはおおむね順調に実施できた。研究期間を延長することで、収集した研究データの分析を着実に進め、研究成果の公表(学会発表ならびに論文投稿)につなげたい。
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Strategy for Future Research Activity |
内容妥当性・活用可能性に関する調査結果を踏まえ、分担研究者と共にツール案の洗練を図り、今後の課題を明確化する。 また、研究補助者に分析に加わってもらい、研究データの分析のスピードと質の向上を図る。さらに、研究成果の学会発表ならびに論文投稿を計画的に進める。
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Causes of Carryover |
予定期間(2年間)内には研究計画に基づくデータ収集は終了したが、それらのデータ分析と成果の公表には至らなかった。よって、次年度に、データ分析補助のための人件費と学会発表のための旅費等を使用したい。
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