2023 Fiscal Year Research-status Report
医療従事者が持つ認知機能障害患者の書字行動に対する違和感の解明
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22K19653
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
佐伯 幸郎 高知工科大学, データ&イノベーション学教室, 准教授 (40549408)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 描画検査 / 書字行動 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は実際の書字行動の検査を行うためのソフトウェアの開発と、開発したソフトウェアを用いた実際のデータ収集に対する予備的実験を行った。具体的には、大量のデータ収集を効率よく行うための手段として集団検査への適応と、高齢者に対する利用性についての評価を行っている。 ソフトウェアの改良として、これまで管理者・医療従事者・検査が一つとなっていたソフトウェアをその目的や責務に応じ分離をし、管理者は管理に特化した機能を、医療従事者は描画データやユーザ情報の閲覧、取得を、検査は個人ごとの検査のみを行える機能を分離した。この結果として、極めて秘匿性が高いと言える書字行動に関するデータやユーザの個人情報を利用者のロールごとに完全にアクセスを分離することが可能となり、実際の利用において個人が家庭などの場で日常的な書字行動ツールとして利用する際のデータの安全性が高まることにつながる。また、集団検査などにおいてはQRコードをベースとした自動ログインなどの活用により、個人識別や過去の情報との紐づけなどを円滑に行えるように改善された。 被験者によるユーザビリティの実験的評価については、介護施設において高齢者10名程度を対象に実験を行ったが、書字行動の記録に関しては問題なく利用できることが明らかになっている。 これらのソフトウェア改善や予備実験に関する内容に関しては、国内研究会での発表および国際会議への投稿、採択が決まっている。そのため、本研究の現在までの成果に関しては既に多くの研究者に対し開示されており、医学系の分野での研究者ともその成果について共有を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ソフトウェアの開発や被験者実験などについてはおおむね想定通りに進んでいる。一方で日常的な書字行動の記録に向けた環境整備については現在関係者と実施方法の検討を進めている段階であり、早期の実施を行っていく必要がある。また具体的なデータに対する分析については現状では未着手であり、現状はデータを蓄積するための環境整備に終始している段階である。これまでの成果に関しては日本国内での研究会発表や、国際会議への投稿を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
データ取得のための環境はこれまでの研究において整っているため、今後は具体的なデータ収集と分析が主な研究内容となる。デ―タ取得に関しては、既に研究協力者と具体的な被験者実験に関する検討が進んでいるため、問題なく進む予定である。またデータ分析に関しては元々の「違和感」をデータとして可視化できることが最重要課題であるため、その方法について引き続き研究を進める予定である。
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Causes of Carryover |
被験者実験で利用する機材として、被験者に貸与する物品群が研究進捗の遅れにより購入まで至っていないためである。次年度において一括購入を行う予定である。また、学会のオンライン化により想定していた学会参加のための旅費が安価に抑えられている。
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