2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K19674
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
光武 範吏 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50404215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 放射線 / ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
人体への放射線被ばくの晩発影響として最も重要なのは発癌であるが、癌は最もよく見られる疾患の一つであり、被ばくした「集団」の癌発症数の増加は観察可能でも、「あるひとつの癌」が放射線で引き起こされたものか、その他の原因で起きたものかを区別する方法は今のところない。本研究では、個々の癌における放射線影響の有無を調べる手段を提供するため、「細胞の種類によって放射線によるゲノム刻印の残る場所が異なっているのではないか」という仮説を検証することを目的とする。 本研究では、すでに他研究で得られているBJ1-hTERT細胞に放射線を照射して得られたHPRT変異クローンの欠失を解析した結果と、他細胞種でほぼ半数体モデル細胞株であるHAP1細胞との比較を行うこととしている。 BJ1-hTERT細胞に放射線によって生じた欠失の断端と、ENCODE上に登録されているCTCF結合部位等の物理的な距離を計算したところ、高線量ではよりランダムに切断・再結合されていることを示唆するデータが得られた。 放射線照射したHAP1細胞については、HPRT遺伝子ローカス周辺のSequence Tagged Siteの有無をPCRで解析した結果、異なるパターンを示した30クローンについて、コントロール(非照射)、1、2、3、6、9 Gyのガンマ線照射(137Cs)したものの中から、それぞれ5クローンずつを選び出し、全ゲノムシークエンシングを行なった。現在、そのデータ解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全ゲノムデータの取得、解析に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
得られたゲノムデータの解析を行っていく。
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Causes of Carryover |
HPA1は通常のdiploid細胞ではないため、全ゲノムデータの解析に時間がかかっている。次年度は、次世代ゲノム解析の追加、結果の検証に使用する予定である。
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