2023 Fiscal Year Research-status Report
メタアナリシスと観察研究を統合した個別化医療モデル開発の方法論的実践的研究
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22K19688
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古川 壽亮 京都大学, 医学研究科, 教授 (90275123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間 久史 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (70633486)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 個別化医療 / メタアナリシス / うつ病 / 抗うつ剤 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
すべての医療者にとっての理想は、一人一人の患者さんにその個人特性に応じたベストの 治療を選択・提供することである。現行の医療のパラダイムでは、治療効果のベストエビ デンスはランダム化臨床試験およびそのメタアナリシスから得られるが、それはあくまで 介入群の平均的効果に過ぎない。本研究では日本において大きな国家的負担となっているうつ病を取り上げ、大規模データから精緻な個別化医療evidence-based personalized medicineモデルを構築し、ユーザビリティの高い共同意思決定ツールを開発することを目的とし、ファーストライン治療の異なった抗うつ剤による治療効果を予測する機械学習モデルを異なった手法を用いて開発した。(Benrimoh et al, 2024, American Journal of Geriatric Psychiatry)(Bossarte et al, 2023, Journal of Affective Disorders)。抗リウマチ薬を例に、統計学的な手法による個別化医療モデルを検討した (Luo et al, 2023, JMA Network Open)。さらに、Efthimiou et al (2023, Statistics in Medicine)ではこれらの個別化医療モデルの性能の評価方法を、Deisenhofer et al (2024, Behavior Research and Therapy)では個別化医療モデル開発の方法論的課題を包括的に検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
抗うつ剤や精神療法についての個別化医療モデルを制作するだけでなく、方法論的な考察も深めることが出来てきた
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Strategy for Future Research Activity |
抗うつ剤および精神療法による臨床試験の個人データの集積を進めているので、より大きな包括的なモデルを作成できる予定である。
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Causes of Carryover |
研究自体は順調に進捗しているが、当初予定をしていた国際共同研究のための海外出張はデータが蓄積からのこととしたため、次年度使用額が生じた。現在蓄積中の個人データが蓄積次第、共同解析打合せのために出張予定である。
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