2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K19773
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
四方 順司 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (30345483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小関 健太 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (10649122)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 分離行列 / グループテスト / データ圧縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、情報科学の観点から現代社会における重要なテーマである、安全かつ効率的なデータ通信を可能とする軽量認証アルゴリズムの構築 、及び、病原菌や感染者を効率的に特定可能な集団検査アルゴリズムの構築に対して飛躍的に発展させることが目的である。これらアルゴリズムを同時に発展させるため、その構成の核となる数理構造として分離行列に着目し、分離行列に対する圧縮法の開発、及び、その圧縮限界の解明が本研究のめざす成果である。また、情報科学において、本研究成果が応用可能な他の課題について開拓することも計画する。 令和4年度は、上記の研究を進める上での分離行列に関する基礎的検討を行った。情報理論的アプローチではこれまでの申請者らの成果が拡張できるかの基礎検討を行い、またグラフ理論的アプローチでは関連する課題も含めて広範な検討を行った。また、情報科学における集団検査(グループテスト)アルゴリズムの暗号学分野への応用の立場から、軽量暗号、アグリゲート署名、IDベース暗号等の暗号技術を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は挑戦的であるため、初年度である令和4年度は研究対象の分離行列に関する基礎的検討を行い、関連する周辺の研究内容も含めて様々な知見を得た。また、情報科学における集団検査(グループテスト)アルゴリズムの暗号学分野への応用の立場から複数の暗号技術を提案した。これら成果から上記のように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題に対して、当初計画通り、情報理論とグラフ理論の両研究アプローチから課題解決に挑戦する。情報理論的アプローチは主に研究代表者が担当し、既存研究である定重み線形符号や、応募者らによる最近の分離行列圧縮技術に関する成果を拡張していく計画である。また 、グラフ理論的アプローチでは主に研究分担者が担当し、ハイパーグラフの観点から本研究課題に取り組む計画である。さらに、研究代表者と分担者が協力して、分野横断的アプローチと応用開拓に取り組み、上記の両研究アプローチ間の概念整理及び成果の拡張を行いながら分野横断的アプローチとして本課題解決にあたる。また、情報科学において本研究成果が応用可能な他の課題について開拓することも計画する。
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Causes of Carryover |
初年度の令和4年度は、机上での理論的な基礎的検討を主として行い、また大学における研究環境を有効に活用したため、最低限の物品費だけしか支出しなかった。令和5年度は当初予定している経費の支出計画に加えて、令和4年度の研究成果発表経費や関連研究の最先端情報を得るための経費に新たに計上して使用する計画である。
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Research Products
(12 results)