2023 Fiscal Year Annual Research Report
Fraud-Resistant Voting Framework for Consensus Computing
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22K19776
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
笠原 正治 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (20263139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹部 昌弘 関西大学, 総合情報学部, 教授 (10379109)
原 崇徳 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (70907881)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Keywords | ブロック・チェーン / インセンティブ・メカニズム / 合意形成アルゴリズム / 報酬罰則型投票メカニズム / トラスト |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では, ゼロ知識証明を活用した投票集計処理の正当性証明手法, およびDAOにおける談合問題の定量的分析について検討を行った.以下にそれらの概要を述べる. (1)ゼロ知識証明を活用した投票集計処理の正当性証明手法 ここでは加法的準同型暗号と非対話型ゼロ知識証明を使用したスマートコントラクトに基づく電子投票システムを検討した. 具体的には, ゼロ知識証明アルゴリズムとオラクルを組み合わせることで, 投票者が管理者の信頼性を検証できるような投票システムを開発した. 提案投票方式を実装したシステムを構築し, 実行性の確認および処理時間性能とコストパフォーマンスの評価を通じて提案方式の有効性を確認した. (2)DAOにおける談合問題の定量的分析 分散化された組織であるDAOの意思決定は参加者の投票によって行われ, 中央集権的な意思決定を排除している. 一般にDAOにおける投票では, 悪意ある参加者が共謀して不正な意思決定を行う可能性に対して十分に注意を払う必要がある. ここでは既存の投票制度の談合耐性を明らかにするため, DAOの投票と参加者に焦点を当てた数理モデルを構築し,悪意あるユーザの不正に対する投票制度の影響を定量的に評価した. 具体的には, DAO の投票制度としてLinear VotingとQuadratic Votingを考え, それぞれの投票制度の下で談合を行うためのコストを導出し, 二つの投票制度の談合耐性を計算機シミュレーションによって比較した. その結果, Quadratic Votingの方がLinear Votingと比べて談合耐性が低いことが判明した.
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Research Products
(15 results)