2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of long-lifetime and high power density implantable biofuel cells using immobilized enzyme nanogels
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22K19910
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高井 まどか 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (40287975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比野 浩 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70314317)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Keywords | 高分子ナノゲル / 酵素 / 燃料電池 / 生体適合性 |
Outline of Annual Research Achievements |
酵素バイオ燃料電池は、体内のグルコース、酸素を基質とする酵素反応により発電し、生体内埋め込み型医療機器の駆動を行う電源としての応用が期待されている。これまでに、我々は生体内埋め込み型酵素バイオ燃料電池への応用を目的として、双性イオン性の2-methacryloyloxyethyl phosphorylcholine (MPC)と活性エステル基を持つmethacrylic acid N-hydroxysuccinimide ester (MNHS)の共重合体(PMS)のハイドロゲルを開発してきた。MPCユニットは優れた生体適合性を有するため、PMS被覆電極は、生体内埋め込み電池として機能することが期待できる。 今年度は、さらに高い電子伝達効率を達成するため、PMSゲルを、粒径を制御したナノゲルとして合成し、ナノゲルの物性および電気化学特性、バイオ燃料電池としての評価を行った。 ナノゲルのサイズ、均一性は、可逆的付加-開裂連鎖移動型のリビングラジカル重合を用い低分子量のPMSを作成することで20nm程度の均一なゲルができるプロセスを見出した。また、PMSナノゲルに電子伝達物質のフェロセンを導入、および酵素を固定化することができた。酵素固定化後のナノゲルを固定した電極と、従来のフリーラジカル重合で合成したPMSゲルを固定化した電極との電気化学特性、電池特性を比較した。ナノゲル構造へのフェロセン導入量を適切に設計することで、高い電子伝達密度を達成できることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
作製した酵素固定化ナノゲルを燃料電池の電極に固定化する技術を確立するのに時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ナノゲルの粒径はフェロセニル基導入量や分子量によって制御することができ、ハイドロゲルと酵素を架橋剤を用いて導入することで均一なナノゲルが得られた。本ナノゲルを、表面積のより大きい電極と組み合わせることによって更なる出力向上が予想される。さらに生体内埋込後の安全性試験を行い、生体内埋め込み型酵素バイオ燃料電池の機能を評価する。
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Causes of Carryover |
動物実験にてナノゲル固定化電極の機能を評価する予定だったが、ナノゲルの固定化が上手くいかず、時間を要した。 動物実験を次年度に研究を実施する計画としたため。
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Research Products
(6 results)