2022 Fiscal Year Research-status Report
Plutocratic Influence on Budget Policy Making in Contemporary America
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22K20116
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
早崎 成都 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 助教 (40963749)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Keywords | 予算政治 / 累進課税 / 財界 / 富裕層 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年9月のクリントン大統領図書館での史料収集の結果、研究の方針を変更し、クリントン政権以外の政権にも着目すること、さらに、オーラルヒストリーやインタビュー調査などの手法も積極的に利用することとした。このような方針の変更に基づき、2023年3月にレーガン大統領図書館、フォード大統領図書館での史料収集、並びにクリントン政権時に労働省副長官を務めていたEdward Montgomery氏へのインタビュー調査を実施した。レーガン政権の税制改革における財界の影響力については、Cathie Jo Martin や Monica Prasad らによって、財界の影響力が必ずしも強力であったとは言えないとの主張がなされているが、収集した史料と私自身のこれまでの研究成果を合わせて、新しい研究論文の執筆を予定している。Montgomery氏へのインタビューでは、クリントン政権に関する彼の見方を伺うとともに、他の閣僚の連絡先を紹介してもらうことが出来たため、今後もインタビュー調査を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
方針の変更はあったものの、史料収集・インタビュー調査を2022年度に実施することが出来、2023年度の研究の材料が得られているため。方針の変更については以下に説明を付す。当初十分な史料を得られると見込んでいた、クリントン大統領図書館の調査では残念ながら期待していた史料を得ることが出来なかった。未公開史料の開示請求を行ったが、これについては公開まで数年単位で時間がかかるため、期間内に成果を得ることが難しい。こうした状況に直面したため、予算の形成過程における財界・富裕層の政治的影響力を明らかにする上で、クリントン政権以外の政権にも着目し、また歴史史料を用いた手法だけでなく、オーラルヒストリーやインタビュー調査などの手法についても積極的に利用するというように方針の転換を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年の夏ないしは2024年の2月から3月の間に史料調査・インタビュー調査を実施し、財界・富裕層の予算政治への関わりについて、追加的なデータを得ると同時に、2022年度に得られたデータを用いた分析を行い、研究論文の執筆を行う。
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Causes of Carryover |
英文校正などの費用が発生しなかったこと、旅程の期間が申請時よりも若干短くなったため。これらの額については、2023年度の調査の際の旅費等に充てる予定である。
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