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2022 Fiscal Year Research-status Report

科学研究における連携構造・知識構造の特徴と研究戦略の選択への影響

Research Project

Project/Area Number 22K20126
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

宮下 修人  東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (80966507)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2024-03-31
Keywords科学経営学 / 研究戦略 / イノベーション科学 / 研究開発マネジメント
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は、イノベーション創出を目的とした大型の研究開発プロジェクトにおける基礎科学研究の連携や知識の構造的な差異が研究戦略に対してどのような影響を与えうるのかについて、連携構造・知識構造と研究戦略の選択メカニズムの間の関係について明らかにするための実証研究を実施する。
本年度は主に、今後実施する予定の本格的な実証分析のための準備として、分析対象となる研究開発プロジェクトにおいて創出された学術論文の書誌情報のデータの収集と、研究活動における連携構造・知識構造を表現するネットワークの構築を行った。
実証分析の対象事例として革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)の採択課題である2つの拠点を選択し、それぞれ拠点において創出された研究開発の成果のリストに基づいて、学術文献データベースを使用して論文の書誌情報のデータの収集を進めた。
収集した書誌情報を使って研究開発の連携構造及び知識構造を表現するのネットワークを拠点ごとに構築し、それぞれのネットワークの構造的な特徴を観察した結果、拠点ごとの研究開発の実施体制の差異がネットワーク構造に反映されていることが確認され、個々の研究者のレベルでの研究戦略の採用にも影響を与えている可能性が高いことが示唆された。
また、プロジェクトマネジメントの方針のようなトップダウン的な要因だけでなく、個々の研究者の心理学的特性のようなボトムアップ的な要因による研究戦略の選択への影響について説明するためのフレームワークを構築することを試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

実証分析の準備の過程でそれぞれの拠点における研究開発の成果のリストの内容を詳細に確認した所、学術的・社会的活動への関与の様式に大きな差異が見られ、当初想定されていた研究戦略を特定するためのフレームワークをそのまま適用すると画一的な評価基準に基づいて事例間比較を行うことになり各種活動に対する貢献が過小評価されてしまうことが懸念された。
そのため、このような前提条件が存在する場合でも個々の研究者の研究戦略の選択に与える影響を適切に評価することができるように、本格的な実証分析を実施する前に研究戦略を特定するためのフレームワークの再構築を進めている。
またフレームワークの再構築を受けて、定性分析の準備にあたる実地調査の準備をより綿密に計画した上で実施することが望ましいと考えられたため、本年度に予定されていた各種出張は次年度に延期することとなった。

Strategy for Future Research Activity

研究戦略を特定するためのフレームワークを再構築し、個々の研究者が採用している研究戦略を明らかにする。
その後、個々の研究者が採用する研究戦略の選択メカニズムのモデル化と連携構造・知識構造を表現するネットワークから得られる指標をまとめたデータセットの作成を進め、これらの間にある関係を明らかにするための定量分析を実施する。
加えて、対象事例における科学研究の活動実態が定量分析の結果に適切に反映されているかを検証するための定性分析を実施する。

Causes of Carryover

実地調査の前に研究戦略を特定するためのフレームワークの再構築が必要となったため、研究計画の段階で予定されていた出張を取りやめたことにより本年度は出張旅費が発生しなかった。
次年度に執行予定の予算については研究計画に従って適宜、然るべき研究遂行のための費用として支弁する。
本年度における未使用の出張旅費については、次年度に予定されている出張の費用に充当する。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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