2023 Fiscal Year Research-status Report
地域で暮らす統合失調症者のコロナ禍における福祉就労支援体制基盤づくりに関する研究
Project/Area Number |
22K20206
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
倉成 由美 聖マリア学院大学, 看護学部, 講師 (80737891)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 就労支援 / コロナ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地域で生活する統合失調症者が、コロナ禍において求める就労上の支援内容、支援者がコロナ禍において必要と考える支援内容、およびコロナ禍の福祉就労における支援者の困難や限界を明らかにすることを目的として取り組んでおり、インタビューによるデータ取集を実施した。対象者は就労継続支援事業A型事業所を利用しているが統合失調症者2名及び支援している職員2名である。 統合失調症者はコロナ以前は通所で仕事をしていたが、コロナ禍になり在宅ワークへと就労形態が変化した者もいた。通所利用では、職員に生活や病気、仕事面と多様な内容を相談できていたが、在宅ワークでは、なかなか相談ができにくいことが明らかになった。その反面、リモートやチャットを使用した面談のほうが、相手の視線が気にならないとうメリットもあった。支援者の職員は、コロナ前は対面で相談を受けたり、病状に合わせて対応したりできていたが、コロナ禍で利用者が在宅ワークとなり、なかなか細やかな支援ができないというジレンマを抱えていた。 統合失調症者の福祉就労支援では、仕事面に限定した支援だけではなく、疾患や障害に対する日常・社会生活支援など多様な支援がされいる。対面で関わることができなくなったコロナ禍では、相手のニーズに沿った支援ができにくいとが現時点で明らかとなった。 コロナ禍でも統合失調症者の福祉就労支援は、仕事を超えた多様な支援が必要とされている。コロナ以前と同等な支援を、コロナ禍でどのような手段で、どのようしていくことが良いのか、またその限界は何かを今後データ収集し分析していき、地域で生活する統合失調症者の福祉就労支援体制確立につなげていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究協力者の確保が困難なこと、業務により研究時間の確保ができていない事が主な理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者の確保のための活動を早急に実施する。研究時間確保のために業務整理を早急に実施する。
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Causes of Carryover |
データ収集に遅延が生じているため、データ収集の旅費、データ分析費用、物品購入費用に使用する予定である。また、学会参加費や論文投稿費用としても使用する予定である。
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