2023 Fiscal Year Research-status Report
外国語読解における推論メカニズムと指導の検証:自律した読み手の育成に向けて
Project/Area Number |
22K20244
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小木曽 智子 富山大学, 学術研究部教育学系, 講師 (90965427)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 英語教育 / リーディング / 視線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,外国語読解における推論生成メカニズムを調査し,学習者に最適化した推論指導のあり方を検討することを目指すものである。特に,読み手の推論生成に影響を与えうるテキスト特性「結束性」に着目し,読み手がどのようなテキスト情報を手がかりに推論生成を行っているかを,眼球運動計測実験から調査し,その結果に基づき,学習者の個人差要因に配慮した読解方略指導を検討することを目指す。 令和5年度は,感染症の影響や当初予定していなかった教員の学内外の業務により,当初予定していた対面での眼球運動計測実験実施を行うことが叶わなかった。そのため,研究計画を再検討し,文献研究,データ分析を進めた。具体的には,日本人英語学習者がまとまった英文を読んでいる際の眼球の動きを測定・データ化したコーパスを活用し,コーパスから得られる分析指標の検討,分析を行った。 日本人英語学習者の英文読解中の処理方略や処理の特性等,研究成果については国内外の学会にて発表を行い,論文投稿を行った。これらの研究から得られた知見を生かして,最終年度の研究を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
感染症対策や教員の学内外業務により、対面での実験実施が叶わなかったため、やや遅れると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
眼球運動測定の実験実施に代わって、日本人英語学習者のコーパスデータを活用する研究案に計画を変更している。最終年度には、英文読解時の学習者の個人差や推論処理について、データ分析を行い、論文にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画の変更により、1年間研究期間を延長することになったため。情報収集や研究成果発表のための旅費、論文投稿関係費用に研究費を充てる予定である。
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