2023 Fiscal Year Research-status Report
Environment Design for Infant/Toddler Class in Early Childhood Education and Care
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22K20251
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Research Institution | Fukuyama City University |
Principal Investigator |
渡邉 真帆 福山市立大学, 教育学部, 講師 (90966144)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2026-03-31
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Keywords | 保育環境 / 環境構成 / 3歳未満児 / 保育者 / インタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、3歳未満児保育における固有の環境構成の方法及びその背景にある保育者の考え方を可視化することである。2023年度は、【研究2】3歳未満児の保育及び3歳以上児の保育の両方の保育経験を有する保育者3名に対しインタビューを実施し、質的に分析を行った。インタビューは、【研究1】3歳未満児の保育を対象とした保育環境評価スケールのITERS-3(Infant/Toddler Environment Rating Scale Third Edition)の分析から導き出した、特に注目すべき保育環境のポイントをもとにインタビューガイドを作成し実施した。 インタビュー分析の結果、(1)3歳未満児固有の環境構成の方法や考え方、(2)3歳以上児固有の環境構成の方法や考え方、(3)年齢を問わず保育者が重視する環境構成の方法や考え方が導かれた。 3歳以上児と3歳未満児で異なる考え方として、とりわけ安全面についてが挙げられた。3歳以上児クラスでは、子どもの様子を把握された後には少し危なさのある経験の必要性が意識されたのに対し、3歳未満児クラスでは死角を作らないことや誤飲への危機意識などが強く表れた。また、3歳未満児クラスでは、個々の発達を把握した上で、遊び・養護の両場面において子ども一人ひとりの満足感が保障されるよう環境を整えることが目指されていた。具体的には、発達に伴う子どもの姿勢の変化や力加減の変化を捉えながら遊具や素材を選択していると明らかになった。一方、遊具や素材のモノの数・量を十分に用意する必要があるという考えは、3歳未満児・3歳以上児と年齢を問わず重視されているとのことであった。 本調査では3歳以上児保育の経験も有する保育者へインタビューしたことによって、3歳未満児保育における環境構成の固有性がより具体的に明らかになったと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた研究1・2の実施及び分析を終えたため、今後は引き続き本研究の成果を学会等で発信するとともに、研究全体のまとめを行う。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で得られた成果を学会等で発表、及び論文投稿を行う。
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Causes of Carryover |
2023年度にエントリーしていた国際学会発表に自己都合(体調不良)のため参加できなかったため、2024年度は国際学会での発表に取り組む。 また、論文投稿に向け論文執筆のために必要な物品を整えるとともに、英文翻訳料金を執行する予定である。
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Research Products
(3 results)