2023 Fiscal Year Research-status Report
女性中堅社員の特性に合わせた内省支援を検討するための質的研究
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22K20288
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
廣松 ちあき 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授(任期付) (50962338)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 中堅社員 / キャリア発達 / 経験学習 / 内省支援 / 質的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、社会人歴5~15年の民間企業に勤務する女性中堅社員を対象に、その経験学習の実態を把握し、経験学習を促進するための内省支援施策を検討することである。中堅社員は、新入社員・管理職層と比較して、経験学習促進・内省支援の取り組みに関する研究が十分とは言い難い。 特に、女性中堅社員は、社会人歴5~15年の中堅社員に該当する時期に、結婚・出産・育児など、一時的に仕事経験を中断することや、時短勤務などで仕事経験の絶対量を減らさざるを得ない状況にあり、男性中堅社員とは異なる経験学習促進や内省支援のあり方を検討する必要がある。 そこで、本研究では、①女性中堅社員の仕事経験ならびに仕事以外のライフイベントからの経験学習の実態と、その阻害要因・促進要因を把握する。そして、②経験学習促進のための内省支援策の考案と、③内省支援策の効果と実効性を検証する。 令和5年度は、上記①に取り組んだ。具体的には、令和4年度に実施した、従業員規模300人以上の大企業に勤務した経験をもつ、社会人歴5-15年程度の正社員女性中堅社員25名の半構造化インタビューデータのうち、育児休職後に同じ企業に復職した16名を対象として、M-GTA・TEA等を用いたインタビューデータの質的分析を行い、女性中堅社員の仕事と私生活における経験からの学びとその促進要因・阻害要因を検討し、論文を執筆中である。 今後は、分析結果の学会発表ならびに、学会誌への投稿を行う。さらに、働く個人としての女性中堅社員の経験学習促進のための内省支援策の考案と、支援策の効果と実効性を検証し、女性中堅社員活躍の施策立案に寄与したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由 当初の計画においては、データ分析後、その結果を学会において発表し、論文を学会誌に投稿する予定であった。しかしながら、M-GTAを用いてインタビューデータから探索的に結果図(モデル)を探索する分析過程に多大な時間を要したため、論文執筆の着手が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、分析結果の学会発表と学会誌への論文投稿を行う。さらに、働く個人としての女性中堅社員の経験学習促進のための内省支援策の考案と、支援策の効果と実効性を検証し、女性中堅社員活躍の施策立案に寄与したい。
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Causes of Carryover |
令和5年度は、分析に時間を要したため学会報告ならびに論文投稿に取り組むことができず、想定した学会参加費、論文作成費等を使用することができなかった。 次年度は、学会報告、論文作成等に当該金額を使用する予定である。
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