2023 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the basis for brain network in relation to retreval of the person's name.
Project/Area Number |
22K20319
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
宇杉 竜一 琉球大学, 医学部, 非常勤講師 (70966176)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Keywords | 固有名詞 / 側頭極 / 磁気共鳴画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、人名を中心とした固有名詞の想起に関連する脳内ネットワーク機構を明らかにすることを目的とする。 固有名詞の喚語に関連する脳領域を検討するために、右利き健常者20名(平均30.9±8.8歳)を被験者として、機能的MRIにて固有名詞(有名人名、地名)、動物、「い」から始まる語を出来るだけ多く喚語する語想起課題を実施した。結果として、固有名詞(有名人名、地名)を語想起する時に特化した脳領域は左海馬、左上中側頭回前方領域、両側楔前部、両側角回などデフォルトモードネットワーク領域との関連性が示唆された。 側頭葉に病変を有し側頭葉前方領域を切除術後の症例12名(左側病変8名;43,5±11.7歳、右側病変4名;59.3±14.5歳)では左側頭葉病変を有する症例のみ固有名詞の喚語困難がみられた。左側頭葉病変を有する術後8症例に対しても機能的MRIを実施し、固有名詞のみの喚語数が健常者と比較し有意に低く(有名人名p<0.003、地名p<0.04)、固有名詞(有名人名、地名)を喚語時の血液動体反応を健常者と集団解析で比較すると、症例群では左海馬、左楔前部の領域は健常者と比較し有意に活動性が低下した(familywise error クラスター閾値p<0.05)。 固有名詞を喚語する際には左海馬、左側頭葉前方領域、楔前部、両側角回領域のネットワークが関与し、左側頭葉前方領域の病変を有する症例では、これらのネットワークの機能不全により、固有名詞の喚語能力の低下が出現する可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
健常者20名(男性11名、女性9名,平均30.9±8.8歳)、側頭葉切除後の症例12名(左側切除8名;43,5±11.7歳、右側切除後4名;59.3±14.5歳)のデータ収集を行なった。症例の蓄積に時間を要したため、症例を含めた機能的MRIによる集団解析が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
側頭葉切除後の脳腫瘍症例に対して実施した神経心理学的評価と固有名詞の語想起時の機能的MRIの解析結果をまとめ、論文化を行う。
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Causes of Carryover |
解析に必要なPCやソフトウェア、記憶媒体ハードディスク等の購入が遅れている。解析に必要なPCやソフトウェア、論文校正費用、オープンアクセス費用、学会等の参加費用として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)